【ガラス修理費用が安くなる】ケースと【高額請求されるケース】をご紹介！

ガラス修理の費用はケースによって大きく異なります。本記事では、ガラス交換を安く済ませる方法から高額請求されるリスクを回避するコツまで、費用を左右する様々な要因を分かりやすく解説します。

目次

ガラス交換費用はできるだけ安くしたい！

ガラスが割れたら、風雨が部屋に入ってしまうため早く修理したいと思われるでしょう。
しかし、急ぐと割高の会社に依頼してしまい、お得に交換できないかもしれません。
安く交換するには、種類やサイズ、厚さによって変わる相場を知っておくことが重要です。
ガラス交換費用の相場について詳しく解説していきます。

ガラス費用相場の考え方

ガラス交換費用について、多くの設計事務所や工務店は、種類、サイズ、厚さを考慮して見積を出すことになります。
よって、種類、サイズ、厚さが分かれば、大まかな費用が算出できます。
詳しく確認していきましょう。

ガラスの種類

ガラスの種類は主に以下の7つに分けられます。
・フロート板ガラス
・網入れ磨きガラス
・型板ガラス
・網入れ型板ガラス
・合わせガラス
・複層ガラス
・強化ガラス
種類によって交換費用が異なるため、割れたガラスの種類を特定しておくと、費用算出の参考にできます。

ガラスの中で、最も流通量が多いのがフロート板ガラスです。
フロート板ガラスは、フロート法により製造した板ガラスです。
安価で利用できる範囲が広く、窓、ドア、テーブル、水槽など、さまざまな所で使用されています。
透明で光をよく通すため、景色を見通すには最適ですが、耐久性や断熱性は劣るという特徴があります。
割れると破片が飛び散り危険なため、割れた際はすぐに清掃して交換することになります。

網入磨きガラスは、フロート板ガラスに金属のワイヤーを格子状に入れたガラスです。
透明で窓に多く使われており、火災時のガラス飛散を防止できます。
しかし、ワイヤーが入っているからといって、割れにくいという効果はありません。
網入磨きガラスは、防火地域や準防火地域の特定箇所に設置することが法律で制定されている防火設備のため、網入ガラスが割れた場合は網入ガラスに交換しなければなりません。
価格はフロート板ガラスよりも高価です。

型板ガラスは、片面に凹凸が施されており向こう側がぼんやり見えるガラスです。
凹凸模様の変更が可能で、個性的な模様をつけられるのが型板ガラスの特徴です。
透明度が低いため、視界を遮りたい浴室やトイレの窓に使用されることが多く、価格はフロート板ガラスとほぼ同じです。

網入型板ガラスは、型板ガラスに金属のワイヤーが入ったガラスです。
型板ガラスの特徴である透明度の低さを利用し、プライバシーを確保したい場合に使用されます。
金属ワイヤーが入って高い防火性が期待できるため、法律で決められた箇所の交換は網入りガラスにすることが必須です。
型板ガラスよりもワイヤーが入った分、高価になります。

合わせガラスは、2枚以上の板ガラスの間に中間膜をはさんだガラスです。
防音性能を持った中間膜をはさむことで、防音効果や耐貫通性能など、さまざまな特性を持たせられます。
また、中間膜を挟み高い強度を誇ることから、故意にガラスを破られにくく防犯効果も期待できるガラスです。
機能性に優れた合わせガラスですが、その多様性から費用は高額になります。

複層ガラスは、2枚以上の板ガラスの間に空気層があるガラスです。
間の空気の層が熱を遮断するため、住宅の断熱性能に大きく貢献するガラスです。
合わせガラスと似ていますが、間にあるものが中間膜か空気層の違いで区別されています。
価格は合わせガラスよりも少し安価です。

強化ガラスは、耐久性が非常に高いガラスです。
フロート板ガラスに熱処理と急冷を実施することで、フロート板ガラスに比べ4倍近い耐風圧強度を実現したガラスです。
見た目はフロート板ガラスと見分けがつきませんが、ガラステーブルやビルの窓、ガラスの棚板など、強度や耐風圧が必要な場所に使用されています。
割れた場合も粉々に砕ける特性があり、ナイフのように尖って飛散することがないため比較的安全です。
強化ガラスは製造工程で手間がかかるため、高価なガラスです。

ガラスのサイズ

ガラスの交換費用は、サイズに比例して高くなっていきます。

注意点として、ガラスのサイズは、パッキン部分とサッシに入っている部分もサイズに加算されるということです。
サッシに入った部分は隠れている部分は見えませんが、一般的なガラスは片側6mm・両側合わせて12mmが隠れています。

サイズ算出の注意点である、見えない部分の加算を忘れないようにしましょう。

ガラスの厚さ

ガラスの厚さは、サイズよりも価格に大きく影響するため、しっかり計測しましょう。

ガラスの厚さは、そのままでは測れないので、割れたガラスやサッシの隙間から測りましょう。
少しの厚みでも数万円の差になることもあるため、しっかりと測っておきましょう。

ガラス交換の費用相場

ガラス交換の費用は、種類とサイズ、厚みで算出されます。
ここでは、実際のガラス交換の費用相場も確認しておきましょう。

サイズと厚さは一般的な90cm×90cm×厚さ3〜6mmで、工賃は12,000〜15,000円が相場になり、加えてガラスの種類によって費用が変わります。
また、遠方であった場合や、土日祝や深夜に作業した場合、費用は加算されることがあるので注意しましょう。

ここでは、交換頻度の高いガラスの費用相場を紹介します。

フロートガラス

フロートガラスの交換費用相場は、8,000〜20,000円ほどになります。
ごく一般的なガラスであるフロートガラスは、切断や穴あけが容易で加工しやすいガラスです。
そのため、ガラス単体の価格も4,000円ほどと安く、リーズナブルな価格で交換できます。

網入りガラス

網入りガラスの交換費用相場は、20,000〜35,000円ほどになります。
フロートガラスに金属のワイヤーを封入した網入りガラスは、法律で定められた防火設備です。
火災で割れたとしてもワイヤーがガラスの飛散を抑え、延焼を抑える効果があります。
特別な機能があるため、一般的なガラスであるフロートガラスよりも高価です。

型板ガラス

型板ガラスの交換費用相場は、8,000〜20,000円ほどになります。
ロールアウト製法によりさまざまな模様を付けられる型板ガラスは、透明度が低くプライバシーを守りたい場合に使われます。
値段は、フロートガラスとほとんど変わりません。

すり板ガラス

すり板ガラスの交換相場は、9,000〜20,000円ほどであることが多いです。
表面をつや消ししたガラスで、型板ガラスよりも透明度は低く、よりプライバシーに配慮したい場合に使用します。
フロートガラスよりも割高になる傾向があります。

ペアガラス

ペアガラスの交換相場は、30,000〜50,000円ほどであることが多いです。
ペアガラスは、AGC株式会社の登録商標であり、複層ガラスの一種ですので区別しましょう。

複層ガラスは2枚のガラスで空気層をはさみ、断熱効果を狙ったものです。
一般的なガラスと構造が異なり、単純に交換に手間がかかることから、交換費用が高くなる傾向があります。

強化ガラス

強化ガラスの交換相場は、40,000〜50,000円ほどであることが多いです。
フロートガラスに熱処理を行い、急激に冷ます製法で作られます。
フロートガラスにくらべて製造に手間がかかることから、ガラス自体の値段は高額です。

また、強化ガラスは通常のガラスにくらべ、慎重にあつかわなければなりません。
強化ガラスは一点にかかる強い力に弱く、粉々に砕けてしまいます。
ガラス自体の値段と、構造上の特性から、交換費用が高く設定されています。

防犯ガラス

防犯ガラスの交換相場は、60,000〜100,000円ほどであることが多いです。
防犯ガラスは、2枚のガラスを、PVB樹脂などの防犯に適した中間膜ではさんだガラスです。
耐衝撃性能や耐貫通性能に優れており、穴が空きにくいため、ガラスに穴を開けるタイプの住居侵入を防げます。
特殊なガラスであるため、交換費用は一般的なガラスよりもかなり高額です。

防音ガラス

防音ガラスの交換相場は、60,000〜100,000円ほどであることが多いです。
防犯ガラスと同じく、複数のガラスの間に特殊中間膜をはさんでいます。

一枚のガラスであるフロートガラスにくらべ、高い防音性能を発揮するため、部屋で楽器を演奏したい場合や外の騒音を遮音したい場合は防音ガラスを検討してください。
交換費用は、防犯ガラスと同じく特殊なガラスであるため、フロートガラスにくらべて割高です。

防火ガラス

防火ガラスの交換相場は、30,000〜40,000円ほどであることが多いです。
防火ガラスは、特殊な加工を施した防火設備用のガラスです。

防火ガラスと似た用途のガラスとして、金属のワイヤーが入った網入りガラスが挙げられますが、防火ガラスには金属のワイヤーが入っていません。

防火ガラスは熱膨張性が低く、熱による歪みに強いです。
また、フロートガラスの6倍、強化ガラスの2倍の強度を持つため、安全上でも信頼できるガラスです。
特殊な機能を持つガラスにしては、リーズナブルに交換ができます。

ガラス交換費用を安くする方法

ガラスが割れた場合、交換費用を安くする方法として火災保険が使えます。

火災保険は、火災があったときの補償を目的として加入するものだと思う人は多いでしょう。
しかし、故意の破損でなければ、ガラスの交換費用が補償されるケースがあります。

保険が適用された場合、ガラス交換費用として支払った額のうち自己負担額を超えた費用は保険会社から返金されます。
自己負担額は火災保険の契約時に決定しますが、自己負担額が0円であった場合は無料でガラス交換が可能です。

注意すべき点として、ガラス業者に依頼する前に保険会社に連絡する必要があります。
また、申請にはガラスが割れた状態の写真が必要であるため、忘れないようにしましょう。

火災保険は多くの方が加入していますが、適用範囲を把握していない方は少なくありません。
故意でないガラスの破損が保証される可能性があるため、うまく活用することでお得に交換できます。

お客様の事例（費用を安く出来たケース）

千葉県　Aさん
ある日、子どもが部屋の中で遊んでいた際、バランスを崩し窓にぶつかったため、窓にヒビが入りました。
子どもにけがはなかったのですが、不幸にも時期は梅雨です。
ヒビの入った窓では雨を防げないため、急いで火災保険会社に連絡し、保険適用の範囲か確認することにしました。

保険会社から、今回の件は「建物が保険の対象に入っている、また不測かつ突発的な事故であるため適用される」と確認できたため、写真を取った後に申請したのです。

結果として、火災保険を利用することで、窓ガラス交換の費用を大幅に軽減することができました。実際の負担は、交換費用の約4割だけで済んだのです。これにより、費用を安くできたことは大きな救いとなりました。



北海道　Bさん
部屋で掃除しているときに、物を動かした際に窓に当たり、窓を割ってしまいました。
インターネットで調べると、現状を維持して、ガラス業者よりも先に火災保険会社に連絡すべきだと知りました。
連絡したところ、「不測かつ突発的な事故」で火災保険を使えるとのこと。

その後でガラス業者を呼び、交換してもらいました。交換費用は3割の負担ほどですみ、費用を安くできたことは大きな節約となりました。



広島県　Cさん
台風の中、必死に会社から帰ってきてびっくり！
窓を木の枝が突き破っており、部屋にガラスが散乱していました。

火災保険会社に連絡したところ「風災」扱いで保険が適用されたため、安心しました。

写真を取ったあとでガラス業者に連絡。
台風のあとで混み合っていましたが、ほどなく来てくれるとのこと。
自己負担額0円で契約していた火災保険適用により、交換費用の、なんと全額が返金されました。
迅速に対応してもらったうえ、費用を安くお得に交換できて助かりました。
自己負担額0円で契約していた火災保険適用により、交換費用の、なんと全額が返金されました。迅速に対応してもらったうえ、お得に交換できて助かりました。これにより、費用を安くできたというより、実質的には費用負担なしで修理が完了したことになり、非常にありがたい結果となりました。

悪徳業者にはご注意を！

窓ガラスのトラブル対応を巡り、出張型の修理・交換業者の間で悪徳な業者が存在することが問題視されています。専門店が工務店やリフォーム会社と取引するのに対し、出張業者は一般消費者を対象としており、適正価格がわかりにくいためです。緊急を要する修理では、料金を確認せずに依頼し、結果的に高額な請求につながるリスクがあります。さらに、多くの中間業者を通じた作業は、修理費を不当に高める要因にもなり得ます。そのため、複数の業者から見積もりを取ることが推奨されています。

窓ガラスのトラブルはいつ起こるか予測できません。下記では、出張型の窓ガラス修理・交換業者に潜むリスクと、悪徳業者の手口、そして適正な業者を選ぶためのポイントを解説します。

よくある手口をご紹介

悪徳業者による窓ガラス修理の高額請求には、いくつかの典型的な手口があります。
まず、初めの問い合わせでは料金の詳細を教えてもらえず、作業員が到着してから突然高額な料金を請求されるケースがあります。この場合、ガラスをカットして持参しているといった理由でキャンセルができないと言われ、多くの人が仕方なく支払うことになります。

また、初めは低価格を提示しておきながら、後でガラス処分代や出張費、部品代といった名目で追加料金を要求するパターンもあります。これらの追加料金は通常1万円前後で、多くの消費者が渋々支払う結果となります。

さらに、インターネットの広告を通じた誇大広告も問題です。見た目に魅力的な広告を出しておきながら、実際の作業はほぼ外部の業者に委託しているケースが多いのです。これらの広告では、透明感や清潔感を前面に出して信頼性をアピールしていますが、実際には消費者を誤解させる情報が含まれていることも少なくありません。これらの手口に対しては十分な注意が必要です。

格安の表記には注意！

悪徳業者がネット広告で展開する手口には、主に低価格の誘引と追加料金の要求があります。これらの広告では、「格安でガラス交換」と謳っていますが、提示される価格での施工は現実的ではなく、結局は追加料金を請求され高額な支払いに至ります。最初に見せる価格はあくまで客寄せであり、実際には一般的な窓ガラス交換にはそれよりもはるかに高い費用がかかるのが一般的です。

インターネットで窓ガラスの修理や交換業者を探す際は、表示されている低価格に騙されないよう注意が必要です。初めに提示された価格での修理はほとんど不可能であり、実際の窓ガラスの種類やサイズに応じた正確な料金は、一般には1万円前後が相場となります。施工には移動や作業にかかる時間、材料費やその他の経費も考慮する必要があります。そのため、業者選びでは始めからしっかりと見積もりを取り、詳細を確認することが大切です。

業者に高額請求されたらどうしたらいい？

高額請求のトラブルに遭遇した際は、直接対応せず公的機関へ相談することが肝心です。国民生活センターや消費生活センターなどは、交渉をサポートしてくれます。
感情が昂ぶる状況では問題を悪化させかねません。そこで、第三者の冷静な介入を求めることが賢明です。これらの機関は強制力はありませんが、解決への道を示してくれるでしょう。

高額請求されないためにはどうしたらいい？

窓ガラスの修理や交換は、しばしば高額請求のトラブルにつながります。下記では、そうした不当な請求を避けるための具体的な対策を解説します。

急いでいることを伝えない

窓ガラスの交換を急いでいることを業者に伝えると、不必要に高い請求をされる恐れがあります。急ぐ必要性を感じた悪徳業者は、この状況を利用し、追加料金を要求することがあるためです。そのため、急ぎの修理でも、料金やサービス内容をしっかりと確認することが大切です。
一方で、「今すぐは、お金がない」と伝えることで、業者の対応を見極めることも可能です。これは、適正な見積もりを提供する業者と、不当に高額な料金を提示する業者とを区別する手段となります。焦らず、信頼できる業者を見つけるための時間を確保しましょう。

相見積もりをする

相見積もりは、ガラス交換や修理を依頼する際に、複数の業者から見積もりを取り、料金やサービスの質を比較することです。この方法を用いることで、過剰な料金を避け、信頼できるサービスを見つけることが可能になります。また、適正価格で質の高いサービスを提供する業者を選ぶことができ、消費者にとって有利な立場を確保できます。
相見積もりを取る際は、書面での見積もりを求めることが重要です。これにより、後から料金が変更されることを防ぎます。一方で、「キャンペーン価格」と称して比較後に価格を上げようとする業者には注意が必要です。事前にしっかりと比較検討し、業者の評判や評価をチェックすることで、トラブルに巻き込まれることなく、安心してサービスを利用することができます。

依頼する会社の評判、評価を調べる

ガラス屋選びで重要なのは、事前にその評判や価格を確認することです。特に、修理や交換前に業者の評価をネットで調べ、適切な価格を把握しておくことが高額請求を防ぐ鍵となります。悪い評判がある業者は、過去の行動から不正を働く可能性があるため、事前リサーチは必須です。また、一見評価が高い業者でも、偽レビューの可能性を考慮し、実際にサービスを利用した人の意見を聞くことが確実です。

さらに、ガラス交換業者の選定には、顧客のレビュー、業者の対応速度、サービス範囲、価格設定、そして業者のライセンスや保険の有無など、多角的な情報が求められます。これらの情報を比較検討し、自身の判断で信頼できる業者を選ぶことが、後悔しない選択につながります。

まとめ

ガラス交換費用に関する知識から、安くするコツと事例まで紹介しました。
ガラス交換費用は、ガラスの種類、サイズ、厚さで大まかに決定されます。
ガラスの種類を判別し、サイズと厚みを計測することである程度の費用予想ができるため、覚えておくと便利です。

また、紹介した料金相場を活用することで、料金トラブルも回避できます。

加えて、ガラス交換に火災保険が適用できるケースがあることも覚えておきましょう。
適用されれば、最大で交換費用が無料になるため、知っておくと大変便利です。

ガラスが割れたとき、落ち着いて対応することで安くガラス交換ができるでしょう。
ガラス交換の際に参考になれば幸いです。