【防犯ガラス】空き巣対策に!他のガラスとの違いや特徴を解説!
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防犯の中でも、空き巣の侵入経路である窓ガラスへの対策はとくに重要です。防犯性の高いガラスに交換することで、空き巣に侵入されにくくなります。
この記事では、さまざまなガラスの特徴と、空き巣対策に有効なガラスを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
└空き巣の侵入経路
└空き巣の防ぎ方
・ガラスごとの防犯性
└単板ガラス
└網入ガラス
└防犯ガラス
・防犯ガラスの効果と特徴
└割れるまでに時間がかかる
└ガラスが飛散しない
└防音性が高い
└UVカット性
・さらなる防犯対策
└補助錠
└セキュリティサービス
・防犯ガラスとペアガラスの違い
└ペアガラスとは
└防犯合わせペアガラスとは
・防犯ガラスと強化ガラスの違い
└強度
└安全性:日常対策
└安全性:地震対策
└安全性:台風対策
・まとめ
防犯ガラスの重要性
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空き巣の侵入経路は窓が多いため、窓への対策が有効であるといわれています。住宅のガラスを防犯に効果のあるガラスに変更することで、空き巣被害を抑えることが可能です。
ここでは、防犯ガラスに変更することの重要性を解説します。
空き巣の侵入経路
空き巣は住宅のどこから侵入するかご存じでしょうか。玄関の鍵の閉め忘れは、多くの人が気をつけている防犯対策でしょう。事実、空き巣の20%ほどは施錠されていない玄関からの侵入によるものです。
実は、空き巣の72%は工具で窓ガラスを破って侵入するといわれています。ドライバーなどを使用し、鍵付近のガラスを破って、鍵を開け侵入します。
ガラスを破って鍵を開ける時間は2分以内と言われ、ほとんど時間がかかりません。開けるのに2分以上かかった場合は犯行を諦めるとされています。
空き巣の被害は、窓ガラスを2分以上破られなければ多くの被害を防止できるといえるでしょう。
空き巣の防ぎ方
防犯ガラスは、通常のガラスと比較すると貫通に強いです。穴が空きにくい構造で、窓ガラスを開けるまでにかなりの時間を要するため、空き巣が嫌がるガラスです。通常のガラスを防犯ガラスに変更することで、空き巣に対する防犯効果はかなり高まります。
空き巣対策には、ほかにも「侵入されやすい場所に防犯カメラをつける」「人感センサーによる照明を取り付ける」などの方法が考えられます。しかし、それらは実質的に侵入を防ぐ機能はなく、侵入に対する抑止力の意味合いが強いです。強い意志を持って犯行におよぶ空き巣には効果が薄いといえます。
防犯ガラスに変更すると、物理的な侵入難易度を上げられるため、防犯効果はかなり高いです。
ガラスごとの防犯性
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空き巣対策には防犯ガラスへの交換が効果的ですが、普通のガラスと防犯ガラスは何が違うのでしょうか。ここからは、ガラスごとの構造や防犯性を確認しましょう。
単板ガラス
単板ガラスは、2〜19mmの1枚ガラスのことです。加工性がよく、価格が安いため、以前は一般住宅によく使われていました。
ガラスには引張強度がほとんどありません。ある程度の加重までは変形し、壊れることのない金属と違い、ガラスは耐えられる限界を超えるとすぐに割れる性質があります。とくに単板ガラスは少しの衝撃でも割れやすく、防犯性能はありません。
また、断熱性能も低いという特徴があるため、屋外とつながる窓に使用することは、防犯上だけでなく断熱性能上も得策ではありません。
網入ガラス
単板ガラスの中に金属のワイヤーを封入したガラスです。ワイヤーがあることにより、割れた際にガラスが飛散しにくいのが特徴です。火災の際に、ガラスが割れることによる延焼を防ぐ効果があるため、防火設備としての側面を持ちます。
網入りガラスは、単板ガラスの中にワイヤーが入っており、丈夫そうに見えます。防犯性能は高そうに見えますが、単板ガラスと強度はほとんど変わりません。
網入りガラスはあくまで防火設備であり、防犯には適さないことを知っておきましょう。
防犯ガラス
防犯ガラスは、2枚の単板ガラスの間に貫通しにくい中間膜を挟んだガラスです。貫通させるのに非常に時間がかかるため、簡単には窓ガラスの鍵を開けられず、空き巣が犯行を諦める可能性が高いです。
犯行時間を長引かせる効果があり、空き巣対策に非常に効果があります。
防犯ガラスの効果と特徴
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防犯ガラスは、非常に貫通しにくい特性上、空き巣対策に有効です。また、火災などの災害時にも安全なガラスで、防音性能にも優れる特徴があります。防犯ガラスの効果と特徴について、下記から確認していきましょう。
割れるまでに時間がかかる
防犯ガラスの一番の特徴は、割れるまでに時間がかかることです。防犯ガラスは、特殊樹脂であるポリビニルブチラールを2枚の単板ガラスの間に挟んでいます。ポリビニルブチラールは、1930年代にアメリカで使用され始めました。高い耐貫通性能をもつことから、防弾ガラスとして車のフロントガラスにも使用されている素材です。
防犯ガラスの外側のガラスが割られても、貫通しにくい中間膜があるため、破るのに非常に時間がかかります。単板ガラスを割るのに金属棒などがあれば10秒ほどしかかかりませんが、防犯ガラスを割るには5分以上かかる場合もあります。
空き巣の犯行時間のほとんどは2分以内のため、諦める可能性が非常に高く、高い防犯効果があるといえるでしょう。
ガラスが飛散しない
防犯ガラスの中間膜はガラスに接着されているため、ガラスの飛散を防ぐ効果があります。ガラスが割れたときでも鋭いガラスが飛散せず、けがの心配が少ないです。
火災時にガラスが飛散しないことで延焼を防ぐ効果もあり、網入ガラスと同様、防火にも役立ちます。
防音性が高い
防犯ガラスには、高い防音性能もあります。2枚のガラスの間に中間膜を持つ防犯ガラスは、防音性能が高い合わせガラスと同じ構造です。
音の周波数帯によっては遮音性を発揮でき、単板ガラスに比べて30dBほどカットされることもあります。
UVカット性
防犯ガラスの特殊中間膜は、紫外線を99.9%カットできるため、防犯ガラスはUVカット性にも優れています。
一般的な3mmの単板ガラスのUVカット率は26%といわれているため、防犯ガラスのUVカット機能がいかに優れているかがわかりますよね。
UVは殺菌効果などのメリットもありますが、皮膚がんや畳の日焼け、家具の劣化につながるため、快適な住宅環境のためには適度なUVカットが必要です。家族が集まる居間や、西日が強く当たる部屋などには、防犯ガラスがおすすめです。
ガラス表面に貼付するUVカットフィルムに比べても防犯ガラスは劣化しにくいため、長期間にわたりUVカット効果が期待できます。
さらなる防犯対策
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防犯ガラスは空き巣対策に高い効果を発揮しますが、万全というわけではありません。防犯ガラスの主目的は時間を稼ぐことです。旅行などで長期間家を留守にしていた場合や、空き巣が諦めなかった場合は、いずれは窓を破られてしまうでしょう。
よって、より安心して過ごすためには、防犯ガラスだけに頼るのではなく、さらなる対策を追加することをおすすめします。
補助錠
空き巣は鍵の近くのガラスを破り、鍵を開けて侵入することが多いです。追加で補助錠を装着しておくと、侵入するためには補助錠の近くのガラスも割らなければなりません。鍵を開ける時間が2倍になるため、さらに犯行に時間がかかることとなります。
セキュリティサービス
警備員が駆けつけるセキュリティサービスを導入することも効果的です。ガラスの割れや空き巣の侵入に反応して警報が鳴り、担当者が現場に急行してくれます。
セキュリティサービス単体では空き巣に対する抑止力や対処療法にしかならない場合があり、直接的な対策にはなりづらい性質があります。そのため、直接的な対策である防犯ガラスと組み合わせるとよいでしょう。
セキュリティサービス以外にも、センサーで異常を察知し、大きな音で発報するアイテムを設置するだけでも効果的です。セキュリティサービスへの通報と勘違いし、入ろうとした空き巣が逃げる可能性もあります。旅行や子どもだけで留守番する場合などに設置するのがおすすめです。
防犯ガラスとペアガラスの違い
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「ペアガラス」という言葉を聞いたことがありますか?ペアガラスは、その構造から高い断熱性能、遮熱性能を誇るガラスです。防犯ガラスとペアガラスの違いについて、下記から詳しく確認してみましょう。
ペアガラスとは
ペアガラスとは、2枚のガラスの間に空気もしくはガスなどが封入されているガラスのことです。 一方、防犯ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み接着したガラスです。ペアガラスと防犯ガラスの違いは、2枚のガラスの間にあるのが空間か特殊樹脂かということです。
ペアガラスは空気の層を含んでいるため、屋外と屋内で熱が伝わりにくいです。夏は室内が暑く、冬は室内が寒くなることを抑えられます。よって、冷房や暖房の効率がよく、電気代が抑えられるメリットがあります。
防犯合わせペアガラスとは
防犯合わせペアガラスとは、2枚の防犯ガラスを並べ、間に空気やガスの層を封入したガラスです。防犯ガラスは貫通に強いなどの高い防犯性能を持ちますが、断熱性能がないのが弱点です。一方でペアガラスは、単板ガラスを2枚使用しているだけであるため、防犯性能は優れていません。防犯合わせペアガラスは、防犯ガラスの防犯性能と、ペアガラスの断熱、遮熱性能を併せ持つ、安全性と快適性の両立を実現したガラスです。
防犯合わせペアガラスは、警視庁や国土交通省および民間企業による組織である官民合同会議により「防犯性能の高い建物部品」であると評価されるなど、防犯に優れた効果を発揮します。高い断熱性能に加え、国からも高い防犯性能を評価される防犯合わせペアガラスを導入することで、安全で快適な生活を送れるでしょう。
防犯ガラスと強化ガラスの違い
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防犯ガラスと非常によく似たガラスとして「強化ガラス」があります。防犯には効果がありそうですが、どのような違いがあるのでしょうか。
強度
防犯ガラスと強化ガラスでは強度に差があり、防犯ガラスの方が割れにくいです。
ガラスが荷重を受けた場合、荷重側は圧縮応力で縮みます。しかし、荷重を受けた裏側は曲がろうとして引っ張られ、すぐに割れてしまいます。ちなみに、引っ張る力に対する強度を「引張強度」と呼びます。ガラスの引張強度は非常に弱いのです。
強化ガラスは、粉状のガラスを固めた構造をしています。フロート式の工程で加熱し、急冷することであらかじめ圧縮させたガラスです。この圧縮状態があることで、ガラスの弱点である引張強度を吸収し、割れにくくしています。
単板ガラスと比較し3〜5倍の引張強度があるといわれていますが、引張強度が限界を超えた場合、つまり金属などで打撃を加えた場合には簡単に割れてしまいます。
一方、防犯ガラスは、単板ガラスで特殊樹脂を挟んで接着しているため、打撃を加えて割れても、貫通させることが難しいです。よって、防犯ガラスのほうが強度は優れているといえるでしょう。
安全性:日常対策
強化ガラスは、割れるとひびが入るのではなく、粉々になる性質があります。5mm以上の厚みを持つ強化ガラスが割れた際は、50×50mmの正方形の範囲が40片以上に分割されると、JISによって定められています。
割れても人に大きな危害をもたらす大きな破片にならないため、単板ガラスよりも安全性は高いです。そのため、児童が走り回りガラスが割れるリスクが高い学校や、荷重に強い特性を利用し、陳列棚に使用するなど、安全性が求められる場所に多く使用されています。一方、室内の窓などに強化ガラスを使用しても金属棒などによる打撃に耐える力はないため、防犯用途には不適格といえるでしょう。
強化ガラスは、防犯ガラスほどの防犯性能はありません。意図的に破壊されることがない場所の安全性を高めたい時に活用するとよいでしょう。
安全性:地震対策
防犯ガラスには中間膜があるため、地震により窓枠が歪んだ場合でも飛散しにくい性質があります。また、強化ガラスは割れた破片が粉々になるため、単板ガラスのように破片でけがをする可能性が低く、安全です。
防犯ガラスと強化ガラスともに、地震における安全対策として有効です。
安全性:台風対策
防犯ガラスは非常に割れにくいため、台風の際の飛散物により割れてしまうリスクを下げられます。
強化ガラスは荷重、風圧に強いため、台風による強風には一定の効果があります。しかし、耐貫通性能が高いわけではないため、飛散物に対して安全性を保てるわけではありません。台風対策としては、防犯ガラスを使用することをおすすめします。
まとめ
さまざまなガラスの特徴と、空き巣対策として有効なガラスを紹介してきました。
防犯に最適な窓ガラスは、防犯ガラスです。高い耐貫通性能を持つため、空き巣が侵入するのを遅らせ、犯行を諦めさせます。侵入に2分以上かかると、空き巣は侵入を諦める傾向があるため、空き巣対策として大変効果が期待できます。
ペアガラスと防犯ガラスを組み合わせた防犯合わせペアガラスにすると防犯性能と断熱性能を両立できるためおすすめです。
なお、強化ガラスはその名前から防犯用途に使用できそうですが、打撃に強くないため不向きです。防犯性能が高いと勘違いしないよいうに注意しましょう。
ガラスにはさまざまな種類があり、効果も異なります。防犯、断熱、防災などに求められるガラスの種類は違うため、目的にあったガラスを使用しましょう。
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