
蜂の巣は1日どれくらい大きくなる?いつ駆除すればいいのか、放置するとどうなるかについて紹介
        自宅の敷地内で蜂の巣を見かけたら、すぐに駆除すべきなのか、しばらく放置しても大丈夫なのか迷うでしょう。
        蜂の巣はどんどん大きくなっていくため、焦ってしまう人もいるかもしれません。
        本記事では、蜂の巣の大きさの変化と駆除するのに最適な時期について説明していきます。
    
 
    目次
└女王蜂が1匹で巣作りを始める
└働き蜂が増え急速に大きくなる
└冬までには巣からいなくなる場合が多い
・蜂の巣の時期による大きさの目安
└4~5月
└5月下旬~6月
└7月~9月
└9月下旬~10月
└11月~3月
・蜂の巣駆除はいつするのがいい?
└初期段階
└働き蜂の生まれる前
・自分で蜂の巣を駆除する方法
└用意するもの
└駆除の方法
・蜂の巣を放置していても大丈夫?
└蜂の巣を放置する危険性①:蜂が繁殖する
└蜂の巣を放置する危険性②:蜂に刺される可能性がある
└蜂の巣を放置する危険性③:近隣の家に対する危険
└蜂の巣を放置する危険性④:他の虫が寄ってくる
・まとめ
蜂の巣はどのように作られる?
最初に蜂の巣が作られていくプロセスについて見ていきましょう。
 
    女王蜂が1匹で巣作りを始める
蜂の巣はたくさんの働き蜂によって作られるイメージを抱いている人が多いかもしれません。
        しかし、巣を作り始める段階ではまだ働き蜂は1匹もいません。女王蜂1匹で巣作りを始めます。
        1匹だけで巣作りをしているため、大きくなるのはあまり早くありません。
        ある程度の大きさになったら、巣の中に専用の場所を作って産卵を行います。
        それ以降は巣作りと産卵、エサ探しなどを並行して行うため、女王蜂にとってかなり忙しい時期です。
    
 
    働き蜂が増え急速に大きくなる
最初に産んだ卵から孵化した幼虫が成虫になると、働き蜂として活動するようになります。
        幼虫の世話は働き蜂が行うようになり、幼虫が成虫になれば、後に産まれた幼虫の世話をするという具合です。
        女王蜂は産卵に専念し、幼虫の世話をする働き蜂はどんどん増えていきます。
        巣作りも働き蜂が行うため、大きくなるのがかなり早いです。
    
冬までには巣からいなくなる場合が多い
アシナガバチやスズメバチの働き蜂は、越冬することができません。
        ほとんどの働き蜂は死滅してしまい、女王蜂のみ地中や木の中などで越冬します。
        そのため、冬の間は蜂の巣は空っぽになることが多いです。
        ただし、ミツバチに関しては働き蜂も越冬可能で、巣の中に籠もっています。
    
蜂の巣の時期による大きさの目安
蜂の巣の大きさの目安を時期別に見ていきましょう。
 
    4~5月
4~5月あたりの時期は女王蜂が巣作りを開始する時期です。 1ヶ月くらいかけて4~6センチ程度の大きさに作り上げます。1日あたりで見ると、1~2ミリ程度ずつしか大きくなりません。
5月下旬~6月
5月下旬くらいになると、働き蜂が羽化して巣作りを行うようになります。 この時期の巣の大きさの目安は10~15センチ程度です。 1ヶ月で10センチ程度大きくなっており、1日あたりで見ると3ミリ程度大きくなっています。
7月~9月
7月に入るくらいの時期になると、働き蜂の数もかなり多くなっています。 巣の大きさは数十センチ程度です。1日で1センチ程度大きくなることも珍しくありません。 スズメバチの場合には、90センチに達することもあります。蜂にとっては活動がもっとも盛んになる時期です。
 
    9月下旬~10月
9月下旬くらいになると、気温も下がってきて働き蜂の活動が少しずつ弱まっていきます。 この時期に入ると、巣はほとんど大きくなりません。 蜂を見かける機会も減ってくるでしょう。その一方で、新しい女王蜂とオスの蜂が生まれる時期でもあります。
11月~3月
11月くらいになれば、古い女王蜂と働き蜂、オスの蜂はほぼ全て死滅します。 越冬することはできません。 唯一新しい女王蜂のみ越冬できますが、巣は使用せず地中や木の中などに潜みます。 古い巣は翌年も使われることはありません。
蜂の巣駆除はいつするのがいい?
蜂の巣が作られていくプロセスや、大きさの変化などを踏まえた上で、駆除するのに最適な時期について見ていきましょう。
初期段階
女王蜂が1匹で巣を作り始めているくらいの時期なら、巣はもろくてかなり小さめです。
    働き蜂が全くいないということから、危険度もあまり高くありません。蜂の巣を駆除するなら、この時期に行うのが最適でしょう。
    しかし、蜂の巣が作られる初期段階の時期だと、自宅の敷地内にあっても気づかないことが多いです。
    小さい上に女王蜂1匹では、なかなか見つかりません。
    たまたま初期段階のうちに蜂の巣を見つけることができたら、大きくなる前に駆除しておくのがいいでしょう。
 
働き蜂の生まれる前
働き蜂が活動するくらいの時期になると、蜂の巣駆除の危険度が一気に高くなります。 そのため、できれば働き蜂が生まれる前の4~5月あたりの時期に駆除しておくのが望ましいです。 また、働き蜂が生まれてしまっていても、幼虫でまだ羽化していなければ、安全に駆除できるでしょう。 働き蜂が生まれてしまってから駆除する場合には、自分で行うのではなく、専門業者に依頼する方が無難です。
 
自分で蜂の巣を駆除する方法
一般の人が自分で蜂の巣を駆除する際にどのようにして行えばいいのか見ていきましょう。
用意するもの
蜂の巣を駆除するには、殺虫剤と防護服、ビニール袋が必要です。
    厚手の手袋や長靴などもあった方がいいでしょう。
    殺虫剤は蜂の巣駆除専用のものを用意しましょう。
    通常の害虫駆除用の殺虫剤でも、ある程度は蜂に効きますが噴射距離があまり長くありません。
    蜂駆除専用の殺虫剤なら、噴射距離が長めにできているものが多いです。そのため、蜂の巣から離れて位置から噴射できます。
    防護服は、駆除作業中に蜂が攻撃してくることを想定して着用するものです。
    巣が小さく、女王蜂1匹のみだったとしても、駆除作業中に襲ってくる可能性は十分にあります。
    また、女王蜂1匹だけだと思っていたとしても、巣の中に働き蜂が既にいる可能性もあるでしょう。
    防護服を着ていれば、そのような事態にも対応可能です。
    ビニール袋は女王蜂を駆除した後の蜂の巣を入れておくために使用します。
 
駆除の方法
防護服を着用した上で、蜂の巣からやや離れた位置に立ち、殺虫剤を噴射しましょう。
    噴射が届く距離は、殺虫剤によって異なります。あらかじめ確認しておき、その距離に合わせた位置で行いましょう。
    噴射するときには、向かい風が吹いていないかどうかの確認が必要です。
    弱い向かい風が吹いていると、殺虫剤の噴射が届く距離が短くなってしまいます。
    中途半端に巣に殺虫剤が噴射されると、蜂が出てきて攻撃されてしまうため注意が必要です。
    また、噴射するときには、連続して長く噴射するようにしましょう。途切れ途切れに行うと、途中で蜂が出てきて攻撃されるリスクがあります。
    そして、十分に殺虫剤を噴射したら、巣をビニール袋に入れましょう。
    離れた位置から長い棒などで突くと落ちてきます。念のため落とした巣にも殺虫剤を噴射し、蜂が出てこないことを確認しましょう。
    それから、ビニール袋に入れて閉じるという手順です。
    後は、ビニール袋ごと燃えるゴミとして捨てて問題ありません。
 
蜂の巣を放置していても大丈夫?
    蜂の巣を自力で駆除するのが難しい場合には、そのまま放置してしまう人もいるかもしれません。 しかし、蜂の巣を放置しておくのはおすすめできません。 基本的にスズメバチとアシナガバチは、越冬できず10〜11月頃になると自然に死滅します。 しかし、それまでの間は、何もせずに蜂がいなくなることはありません。夏の間はずっと自宅の敷地内に蜂がいることになります。 また、蜂の巣はどんどん大きくなるため、蜂の数も増えるでしょう。それだけ刺されるリスクも高まります。 近所の家から苦情が来てしまうこともあるでしょう。
    ミツバチにいたっては越冬するため、翌年もいなくなることはありません。
    蜂の巣を駆除せず放置しておいても、現在よりも状況が好転することはなく悪化する可能性が高いです。
 
蜂の巣を放置する危険性①:蜂が繁殖する
蜂は女王蜂を中心に巣を作り、卵を産み育てています。巣を放置すると群れの規模が大きくなり、蜂の数が増えていきます。種類によりますが、5月から繁殖が始まり、7月から9月に最盛期を迎えます。この時期、アシナガバチなどの動きが活発になり、行動範囲が広がり、攻撃性も増します。蜂の巣を放置すると、蜂に刺される危険性が高まるため、早めに適切な対処をすることが重要です。
蜂の巣を放置する危険性②:蜂に刺される可能性がある
蜂の巣を放置すると、蜂に刺される危険が高まります。特にスズメバチは攻撃的で毒性が強く、刺されると激しい痛みや腫れだけでなく、アナフィラキシーショックを引き起こし、命を落とすこともあります。蜂の巣を見つけたら、近づかずに専門家に相談して駆除を依頼することが重要です。また、放置すると他の害虫が幼虫を狙って近づく可能性もあるため、早めの対処が必要です。
蜂の巣を放置する危険性③:近隣の家に対する危険
蜂の巣を放置すると、蜂が増えて近隣にも飛んでいき、トラブルの原因になる可能性があります。特に近所の人や通行人が蜂に刺されると、安全配慮義務を怠ったとして損害賠償を求められることもあります。蜂の巣を見つけたら、近隣への被害を防ぐためにも、迅速に駆除することが大切です。適切な対応を行うことが求められます。
蜂の巣を放置する危険性④:他の虫が寄ってくる
蜂の巣を放置すると、他の害虫が寄ってくる可能性があります。スズメバチやアシナガバチはもちろん、毒性の低いミツバチの巣も放置するとトラブルの原因になります。ミツバチの巣にはハチミツが蓄えられているため、ゴキブリや蛾、オオスズメバチが寄ってくることがあります。特に屋根裏に巣がある場合、甘い香りに引き寄せられてアリやゴキブリが家に侵入し、それらを狙ってムカデやスズメバチがさらに寄ってくる危険があります。蜂の巣を放置することで、より大きな問題を引き起こす恐れがあるため、早急な対処が必要です。早めに駆除することが重要です。
まとめ
蜂の巣は女王蜂が1匹で作り始めて、少しずつ大きくしていきます。 初期段階のうちなら、まだ巣も小さく働き蜂もいないため、一般の人が自力で駆除することも可能です。 ただし、蜂の巣の駆除は小さくても危険を伴います。駆除する際には、なるべく専門業者に依頼するのがおすすめです。 また、働き蜂が羽化すると巣はどんどん大きくなり働き蜂も増えます。夏場には1日に1センチくらいずつ大きくなることもあるくらいです。 そのまま放置しておくのは非常に危険で、冬まで蜂が自然にいなくなることはありません。 蜂の巣を発見したら、できるだけ早めに駆除するのが望ましいです。
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