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蜂の巣は自分で駆除できる?判断基準・種類の見分け方・駆除方法について紹介

自宅の敷地内で蜂の巣を発見したら、早めに何とかしたいでしょう。 業者に依頼して駆除してもらうのが良さそうですが、自分で駆除できないかと考える人も多いかもしれません。
しかし、蜂の巣の駆除は危険を伴います。無理をすると刺されてしまうこともあるため、自分で駆除できるのかどうか見極めた上で行うことが大切です。
本記事では、蜂の巣駆除を一般の人が自分でできるかどうかの判断基準や、駆除の方法などについて解説していきます。

目次

・蜂の巣は自分で駆除できる?
・蜂の巣を自分で駆除できるか確認する判断基準
 └蜂の種類
 └蜂の巣ができた場所
 └蜂の巣の大きさ
・蜂の種類の特徴・見分け方
 └スズメバチ
 └アシナガバチ
 └ミツバチ
・蜂の巣を自分で駆除する時の時間帯
・蜂の巣を駆除する時に必要なもの
 └防護服
 └頭を保護するもの
 └殺虫剤
・蜂の巣を自分で安全に駆除する方法
 └殺虫スプレーを噴射
 └蜂の巣を落とす
 └巣と死骸を片付ける
 └予防策をする
・蜂に刺されてしまったら
・まとめ

蜂の巣は自分で駆除できる?

蜂の巣の駆除は、蜂の種類や大きさなどによっては一般の人でもできるケースもあります。 実際、ホームセンターやネット通販などでは、蜂の巣駆除用の殺虫剤を一般向けに販売しているでしょう。
しかし、一般の人が自分で蜂の巣駆除を行うのは容易ではありません。上手く駆除できず刺されてしまうリスクもあります。 一見駆除できたように見えても、後から蜂が戻ってきて再び巣を作ってしまうこともあるかもしれません。
一般の人が自分で蜂の巣を駆除するのは、不可能ではないものの、難しい場合がほとんどだと捉えておきましょう。

蜂の巣を自分で駆除できるか確認する判断基準

蜂の巣を自分で駆除できるかどうか判断する際には、次のようなポイントをチェックしてみましょう。

蜂の種類

蜂の種類により攻撃性の高さが異なります。攻撃性が特に高いのは、スズメバチです。 毒性も強いことから、一般の人が自分でスズメバチの巣を駆除するのは避けた方がいいでしょう。
アシナガバチもスズメバチほどではありませんが、攻撃性が高く毒性も強いです。自分で駆除しようとするのは、あまりおすすめできません。
ミツバチは、蜂の中では攻撃性が弱く大人しい方です。ミツバチの巣なら、一般の人でも自分で駆除できる場合があります。

蜂の巣ができた場所

巣ができた場所の高さを確認してみましょう。 容易に手が届くくらいの高さなら、自分で駆除できる可能性がありますが、あまり高い場所だと難しいです。
また、屋根裏など見えづらい場所の場合も、自分で駆除するのは避けた方がいいでしょう。

蜂の巣の大きさ

蜂の巣が大きいと、それだけ中にいる働き蜂の数も多く、危険度も高いということです。 そのため、自分で駆除するのは巣が小さい場合だけにしておきましょう。 概ね15センチまでなら、自分で駆除できる可能性もあります。15センチ以上なら、業者に依頼するのが無難です。

蜂の種類の特徴・見分け方

蜂の巣を自分で駆除できるかどうか判断する上で、蜂の種類を見分ける必要があります。では、主な蜂の種類について特徴と見分け方を見ていきましょう。

スズメバチ

スズメバチは体長が17~40ミリと個体差がありますが、全体的に他の蜂と比べて大きめです。 足は黒く、腰の部分がくびれて細くなっています。
作っている途中の巣はお椀のような形をしており、完成すると球体に近い形になるのが特徴です。 色は薄い茶色で、ところどころにマーブル模様が付いています。

アシナガバチ

アシナガバチは体長が21~26ミリ程度で、スズメバチよりも全体的に小さく、個体差もそう大きくありません。 一見するとスズメバチによく似ていますが、足が黄色いのが特徴です。 また、飛行中は後ろ足を下に垂らした格好をする点でもスズメバチと見分けられます。
巣は半円の形をしていて、巣穴がはっきりと見えるのが特徴です。

ミツバチ

ミツバチはアシナガバチよりも小さく体長は12ミリ程度で丸みを帯びた形をしています。胴体には縞模様があり細かい毛が生えているのも特徴です。
ミツバチの巣は板状の形をしていて、上から垂れ下げるようにして作られます。小さいうちは1枚ですが、次第に2枚、3枚と増えていきます。 色は最初は白っぽい色ですが、巣が大きくなるにつれてハチミツの色で染まり金色に変化するのが特徴です。

蜂の巣を自分で駆除する時の時間帯

蜂は基本的に明るい時間帯に巣の外に出て活動し、暗くなると巣に戻って休む習性があります。 そのため、駆除する時間帯は夜が望ましいです。夜ならほとんどの蜂が巣の中にいるため、一気に仕留めることができます。 日没直後はまだ戻っていない蜂もいるため、日没から2~3時間後くらいがベストの時間帯です。

蜂の巣を駆除する時に必要なもの

蜂の巣の駆除を行う際には次のような道具が必要です。

防護服

駆除作業を行っている最中に、蜂が攻撃してくる可能性があります。 複数の蜂が一斉に襲いかかってくると、命に関わることもあるでしょう。そのため、蜂駆除用の防護服が必要です。

頭を保護するもの

防護服を着ていても、頭部がむき出しになっていると危険です。 頭部も何か丈夫なもので覆って刺されないようにしておく必要があります。養蜂ネットなら比較的安価で、安全性も高いです。

殺虫剤

殺虫剤は蜂の巣に向けて噴射して使用します。通常の殺虫剤でも、蜂に効きますが蜂駆除専用のものを用意するようにしましょう。 蜂駆除専用の殺虫剤は、噴射距離が長いため、離れた位置からでも噴射できます。

蜂の巣を自分で安全に駆除する方法

蜂の巣を一般の人が自分で駆除する際には、次のような方法で行いましょう。

殺虫スプレーを噴射

巣にあまり近づかず、少し離れた位置から蜂駆除用の殺虫スプレーを巣に向けて噴射します。 噴射距離が殺虫スプレーのパッケージなどに記載されているため、あらかじめ確認しておくといいでしょう。 蜂駆除用のものなら2~3メートル程度先まで噴射できるものが多いです。
また、噴射する時には途中で止めずに連続して噴射し続けるようにしましょう。

蜂の巣を落とす

しばらく殺虫スプレーを噴射すると、巣から蜂が出てこなくなります。そのことを確認したら巣を下に落としましょう。 ただし、巣の中にいる蜂が確実に全滅したとは言い切れません。まだ生き残っている蜂がいる可能性もあるため、直接触るのは避けましょう。 長い棒などを使って落とすのが無難です。
ただ落とすのではなく、虫取り網にゴミ袋を被せたものを下に置いておき、キャッチすれば後片付けが楽になります。

巣と死骸を片付ける

巣を落としたところには蜂の死骸が多く転がっているため、ほうきとちりとりで片付けましょう。 まだ少し動いている蜂がいたら殺虫剤を噴射してとどめを刺します。もがくくらいにしか動けないようでも、手で触ってはいけません。
ゴミ袋の中にも殺虫剤を噴射してから閉じるようにしましょう。ゴミ袋をもう1枚上から重ねて2重にするとより安全です。

予防策をする

蜂の巣を上手く駆除しても、しばらく経ってから再び巣が作られてしまうこともあります。 そのため、巣が作られた場所に殺虫剤を撒いておきましょう。 そうすると、蜂が近づきにくくなるため、再び巣が作られる可能性は低くなります。

蜂に刺されてしまったら

十分に注意しながら駆除作業を行っていたつもりでも、運悪く蜂に刺されてしまう可能性もあります。
もし、蜂に刺されてしまったら、まずは身を低くしてその場から離れましょう。 それから、刺された箇所を水で洗いながら、強く絞って毒を外に出します。
そして、保冷剤などを使用して刺された箇所を冷やしましょう。 痛みが引かなければ医療機関を受診するのが無難です。
もし、吐き気を催したり発疹が出たりした場合には、救急車を呼びましょう。命に関わることもあります。

まとめ

蜂の巣の駆除を自分で行おうと考えているなら、まずは蜂の種類を見分けなければなりません。 アシナガバチやスズメバチの巣は、無理に自分で駆除するのはかなり危険なため、避けた方がいいでしょう。 専門業者に依頼するのがおすすめです。
また、ミツバチの巣で15センチくらいまでの大きさなら、一般の人でも自分で駆除できる場合があります。 しかし、それでも危険を伴うため慎重に行わなければなりません。自分でできそうだと思ったとしても、専門業者に依頼するのが無難です。

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