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土の中にできた蜂の巣は自分で対処できる?駆除方法・注意点・放置するとどうなるかについて紹介

蜂の巣と言えば、木の上など高い場所に作られるイメージが強いでしょう。 しかし、一部の種類の蜂は土の中に巣を作ります。蜂が地面から出てくるのを見かけたら、その付近の土の中に蜂の巣があるかもしれません。
蜂の巣があるということは、毎日大量の蜂が出入りしているということで非常に危険です。 早めに駆除しておかなければなりません。本記事では、土の中にある蜂の巣に関して、駆除する方法や注意点などについて解説していきます。

目次

・土の中に巣を作る蜂
 └ツチバチ
 └ドロバチ
 └クロスズメバチ
 └オオスズメバチ
・蜂の巣が土の中に作られていた場合の対処法
 └自分で駆除は危険
 └自治体に相談
 └専門業者に依頼
・土の中の蜂の巣駆除をするときの注意点
 └駆除のタイミング
 └夏以降は危険
 └オオスズメバチの巣は危険
・土の中の蜂の巣を自分で駆除する方法
 └巣に殺虫剤をかける
 └蜂の巣と死骸を片付ける
 └巣があった場所に殺虫剤をかける
・蜂の巣を放置するとどうなる?
・まとめ

土の中に巣を作る蜂

主に次の種類の蜂が土の中に巣を作ります。

ツチバチ

ツチバチというのは、全体的に黒っぽく体長が10~25ミリ程度の大きさの蜂です。 主にコガネムシの幼虫など、地中や土の上などにいる虫をエサにしています。
蜂の中では珍しく単独で行動するのが特徴で、あまり凶暴な性格ではありません。 こちらから攻撃を仕掛けない限り、襲ってくることはほぼないでしょう。毒針の毒性も蜂の中では比較的弱い方です。

ドロバチ

ドロバチはスズメバチとよく似た模様をしているのが特徴です。全体的に黒っぽく黄色い線が2本入っています。 しかし、体長は5~20ミリ程度とスズメバチほど大きくありません。 大人しい性格であるため、人を襲うことは稀です。毒針の毒性もあまり強くありません。主に青虫などを獲物にして生活しています。

クロスズメバチ

クロスズメバチはスズメバチの仲間ですが、体長が他のスズメバチと比べて小さめです。 働き蜂は10~12ミリ程度しかありません。女王蜂でも15ミリ程度です。黒っぽい体に白い模様が少しついています。 蜂の中では珍しく越冬できるのもクロスズメバチの特徴です。冬の間は巣の中で過ごすため、地中にかなり大きな巣を作っていることがあります。

オオスズメバチ

オオスズメバチは、クロスズメバチとは対照的に体が大きく非常に凶暴な性格です。 働き蜂は体長が27~37ミリ程度で女王蜂だと50ミリ程度に達していることもあります。
毒針の毒性もかなり強力で、刺されると命に関わることもあるため、非常に危険です。 毒針だけでなく顎の力も強く、襲われると噛まれることもあります。 国内に生息する蜂の中では、もっとも危険な蜂だと捉えていいでしょう。

蜂の巣が土の中に作られていた場合の対処法

自宅に庭で蜂の巣が地中に作られているようなときには、どのように対処すればいいのか見ていきましょう。

自分で駆除は危険

土の中にある蜂の巣を自分で駆除できないかと考える人は多いでしょう。ホームセンターなどでは、蜂駆除用の殺虫スプレーを取り扱っています。 必要な道具さえ揃えれば、自分で駆除できそうに思えるかもしれません。
しかし、土の中に作られている蜂の巣を一般の人が自分で駆除するのは危険です。 上手く駆除できなかった場合には、蜂の大群に襲われてしまう可能性があります。 普段は大人しい性格の蜂でも、巣を攻撃されたとなれば、本気で反撃してくるため注意しましょう。

自治体に相談

自宅の庭に蜂が巣を作ってしまうということは、生活に大きく関わることです。近所などにも影響があるでしょう。 そのため、自治体で蜂の巣に関する相談を受け付けていることがあります。
例えば、駆除の方法に関するアドバイスなどをしてもらえたり、防護服を貸与してくれたりするかもしれません。 専門業者に駆除を依頼するための補助金を支給してもらえる可能性もあります。
具体的な対応方法は自治体によって異なりますが、まずは自分の住んでいる自治体のホームページを確認してみましょう。 蜂の被害に関する相談を受け付けている旨を目立つように表示していることもあります。 ホームページに特に記載がない場合には、電話などで相談してみるのもいいでしょう。

専門業者に依頼

蜂の巣を何とかしたい場合には、専門業者に駆除を依頼するのがもっとも無難な方法です。 蜂駆除を行っている専門業者の多くは、屋根裏や軒下などに作られる巣だけでなく、土の中に作られる巣にも対応できます。
蜂の種類が自分で見分けられなくても問題ありません。業者の方でどの種類の蜂なのか見分けた上で、その種類の蜂に合った方法で駆除してくれます。

土の中の蜂の巣駆除をするときの注意点

土の中にある蜂の巣を駆除するときには、次のような点に注意が必要です。

駆除のタイミング

土の中に巣を作る蜂の多くは、巣が完成して産卵を済ませた後は、成虫が十分な量のエサを集めて巣から去っていきます。 そして、一度巣を去った成虫は基本的に戻ってくることはありません。 巣の中は、卵とエサが残されていますが、卵から産まれた幼虫が成虫になるの翌年の春になってからです。 それまでの間はほとんど危険がないということになります。
そのため、成虫が巣を去った後が、駆除する絶好のタイミングです。ほとんど危険を冒さずに土の中の蜂の巣を駆除できます。
しかし、稀にエサを複数回に分けて巣に持ち帰る蜂もいるため注意が必要です。巣を去ったように見えても、まだ去っていない可能性もあります。

夏以降は危険

夏から秋口にかけての時期は多くの種類の蜂が攻撃的になる時期です。あまり攻撃的でないとされる種類の蜂でも、巣の近くに行くと刺される可能性があります。
また、巣が土の中にあると分かりづらいかもしれませんが、夏以降の時期は春と比べて巣が大きくなっているはずです。 それだけ働き蜂の数も多くなっているため、危険度も大きくなるでしょう。 そのため、夏以降の時期に自力で土の中の蜂の巣を駆除しようとするのは避けた方が無難です。

オオスズメバチの巣は危険

土の中に巣を作る蜂の中でもオオスズメバチは極めて危険性の高い蜂です。 一般の人がオオスズメバチの巣を駆除するのは、かなり危険なため、無理に手を出さないようにしましょう。 ドロバチやクロスズメバチの巣と見分けがつきにくいですが、間違えないように注意が必要です。

土の中の蜂の巣を自分で駆除する方法

土の中にある蜂の巣を自分で駆除する際には、必ず防護服を着用しましょう。そして、次のような手順で行います。

巣に殺虫剤をかける

最初に巣の周辺に蜂駆除用の殺虫剤を噴射します。それから巣穴に噴射するという手順です。 巣穴に殺虫剤が噴射されれば、蜂は巣から離れようとしますが、あらかじめ周辺にも噴射しておくことで離れる前に退治できます。
仕留められなかった蜂は攻撃してくるためこの順番が大事です。

蜂の巣と死骸を片付ける

巣穴に十分な量の殺虫剤を噴射したら、巣にいる蜂は全滅している可能性が高いです。 蜂が出てくる気配がないことを確認したら巣をゴミ袋に入れましょう。周囲に散らばっている蜂の死骸も一緒にゴミ袋に入れます。
そして、念のためゴミ袋の中にも殺虫剤を噴射してから閉じて、可燃ゴミの日に出しましょう。

巣があった場所に殺虫剤をかける

蜂の巣を一度駆除しても同じ場所に再び巣を作られてしまうことがあるため、再発防止策が必要です。 巣があった場所に殺虫剤を噴射しておきましょう。そうすれば、蜂は寄って来られなくなります。

蜂の巣を放置するとどうなる?

蜂の巣を放置してしまうと、秋口くらいまではどんどん大きくなり働き蜂の数も増えていきます。 大半の蜂は女王蜂以外は越冬できないため、冬になると死滅しますが、それまでは自然にいなくなることはありません。 夏の間は蜂に刺されるリスクと隣り合わせで過ごすことになるでしょう。
そのため、土の中に蜂の巣があるのを発見したら、大きくなる前に専門業者に駆除を依頼するのが望ましいです。 専門業者に依頼すれば、巣が大きくなってからでも駆除できますが、料金が高くなってしまいます。

まとめ

土の中に巣を作る蜂はツチバチやドロバチなど比較的大人しい性格の蜂が多いです。 しかし、非常に凶暴な蜂として知られるオオスズメバチも土の中に巣を作ります。 もし、オオスズメバチが巣を作っているのを見つけたら、極力近づかないようにしましょう。
オオスズメバチ以外の種類でも蜂は夏以降は攻撃的になります。その上、駆除しないと冬までいなくなることはありません。 一般の人が自分で駆除するのは危険を伴うため、専門業者に依頼して駆除してもらうことをおすすめします。

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