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区役所・自治体は蜂の巣駆除を対応してくれる?対応内容・メリット・デメリットを解説

住居や私有地に蜂の巣ができた場合、すぐにでも駆除してほしいと思うはずです。 しかし、駆除にいくら費用がかかるのかわからないと金銭面的に不安になるものです。
そこで当記事は、区役所で蜂の巣を無料で駆除してくれるかを解説します。

目次

区役所が対応してくれる蜂の巣駆除の主な内容とは?
 └無料で蜂の巣を駆除してくれる
 └費用の一部を負担(補助金制度)
 └駆除に必要な道具の貸し出し
 └駆除専門業者の紹介
 └無料相談
区役所に蜂の巣駆除を依頼するメリット
 └無料・補助金制度がある場合安価で駆除できる
 └どこの業者に依頼すればいいかわからない場合
 └必要な道具を用意せずに済む
区役所に蜂の巣駆除を依頼するデメリット
 └急ぎの対応はしてもらえない
 └平日のみの対応
 └アフターフォロー・保証がない
 └職員やボランティアが駆除する場合が多い
 └申請に手間がかかる
区役所が無料で蜂の巣駆除を行わない理由とは?
 └予算確保が難しい
 └蜂は益虫であるため
役所で蜂の巣駆除を対応していない時はどうすればいい?
 └小さい巣の場合
 └大きい巣の場合
区役所・各自治体の蜂の巣駆除についての案内
 └東京都新宿区
 └東京都中野区
 └東京都港区
 └埼玉県さいたま市
 └神奈川県横浜市
まとめ

区役所が対応してくれる蜂の巣駆除の主な内容とは?

「軒下に巣を作った蜂をなんとかしたい」「蜂の巣駆除にはお金がかかりそう」など、蜂の巣の駆除を業者にお願いしたいけど、費用面が心配で頼めないという人も多いのではないでしょうか。

実は市役所や区役所に頼むことで、蜂の巣の撤去や駆除をしてもらえる可能性があります。以下では、区役所が対応してくれる蜂の巣駆除の主な内容・種類について解説します。

無料で蜂の巣を駆除してくれる

基本的に、自宅や私有地に蜂が巣を作った場合、その駆除は所有者が行うことになっています。 無料で蜂の巣を駆除してくれる自治体もないわけではありませんが、その場合は攻撃性の高いスズメバチに限られている場合がほとんどです。
一般道や公園、図書館といった公共施設に蜂の巣ができた場合は、区役所が駆除や撤去します。ただし、スズメバチ以外の危険性が低い蜂の場合は、そのままにする場合もあります。

費用の一部を負担(補助金制度)

蜂の巣を駆除する費用の一部を負担してもらえる場合もあります。攻撃性の高いスズメバチ限定で、区役所で紹介した業者を利用する場合に限り、費用の一部を上限ありで負担してもらえるケースもあります。

駆除に必要な道具の貸し出し

無料で蜂の巣駆除を行っている役所は多くはありません。しかし、蜂の巣の大きさが自力で駆除可能なサイズであれば、 安全な自力駆除の支援として蜂駆除用の防護服や駆除スプレーなどを貸し出している場合もあります。

駆除専門業者の紹介

区役所では蜂の巣駆除を行わない代わりに、蜂の巣駆除を専門に取り扱っている業者を紹介してくれるケースもあります。 区役所で紹介された業者を利用することで、蜂の巣駆除にかかった費用の一部を負担してくれる場合もあります。
費用を負担する制度がなかったとしても、安価で依頼できる業者を紹介してくれるなど、お得な情報が得られる可能性もあります。 まずは区役所に相談して業者を紹介してもらったあとで、より安価で依頼できる業者がないかを探すのもいいでしょう。

無料相談

窓口や専用ダイヤルでの無料相談が、区役所の対応として一般的です。「危険はないけど蜂の巣を駆除したほうがいいのか」、「駆除するにはどうしたらいいのか」などの相談を受け付けています。
役所によっては無料相談の中で駆除業者を紹介してくれるケースもあります。蜂の巣駆除に悩んだら、まずは区役所や市役所の無料相談ダイヤルに問い合わせてみるといいでしょう。

区役所に蜂の巣駆除を依頼するメリット

区役所に蜂の巣駆除を依頼することで、次のようなメリットが得られます。
無料・補助金制度がある場合安価で駆除できる
どこの業者に依頼すればいいかわからない場合
必要な道具を用意せずに済む
以下で詳しく解説します。

無料・補助金制度がある場合安価で駆除できる

区役所に蜂の巣駆除を依頼することで、条件付きではありますが「費用の負担」「無料で駆除」をしてもらえます。
蜂の巣を自力で駆除することは、素人には難しい作業です。専門の業者が無料で駆除してくれたり、費用を負担してもらえれば安心できますよね。

どこの業者に依頼すればいいかわからない場合

蜂の巣駆除を専門の業者にお願いしたくても、どこに依頼すればいいかわからない人も少なくないはずです。 インターネットを使って業者を調べることは可能ですが、技術面や費用面で妥当なのかを判断することは難しいものです。
区役所に相談することで、地元に根づいた業者を紹介してもらえるかもしれません。区役所側で紹介した業者を利用することで、費用の一部を負担するといった制度がある場合もあります。

必要な道具を用意せずに済む

私有地の蜂の巣は、基本的に自力で駆除しなければなりません。素人が道具もなしで蜂の巣を駆除するのは大変危険です。 しかし、蜂の巣駆除の道具一式を揃えようと思うと、10万円前後もかかってしまいます。蜂の巣ひとつ駆除するだけなのに、そんな費用をかけたいとは思いませんよね。
区役所に相談することで、蜂の巣を駆除する道具一式を借りられる可能性があります。高額な費用をかけずに蜂の巣の駆除ができるのは大きなメリットと言えます。

区役所に蜂の巣駆除を依頼するデメリット

区役所に蜂の巣駆除を依頼することでメリットがありますが、その反面、次のようなデメリットもあるため注意しましょう。
急ぎの対応はしてもらえない
平日のみの対応
アフターフォロー・保証がない
職員やボランティアが駆除する場合が多い
申請に手間がかかる
以下で詳しく解説します。

急ぎの対応はしてもらえない

専門の駆除業者であれば、依頼すればすぐに駆けつけてくれます。しかし、区役所に依頼する場合、まずは窓口で事前申請したり、専用ダイヤルで相談する必要があります。
私有地であればそもそも対応はしてもらえず、業者の紹介や道具の貸し出しをするのみです。そこから業者に依頼したり、道具の貸し出し申請をするとなると時間がかかってしまいます。

平日のみの対応

蜂の巣駆除を専門に行っている業者であれば、休日、祝日問わず年中無休で受け付けています。しかし、区役所は平日のみの対応なうえに、17時ほどで受付が終了してしまいます。
「仕事が休みの休日に対応してほしい」、「平日は忙しくて区役所に相談できない」など、時間が合わないために区役所に申請が出せない人もいるはずです。

アフターフォロー・保証がない

区役所に蜂の巣の駆除を依頼した場合、アフターフォローや保証は期待できません。
蜂の巣を撤去しても、巣のあった場所に蜂は戻ってきます。巣がなくなった状態の蜂は凶暴になるため、刺されてしまう恐れがあります。また、同じ場所に再び巣を作るかもしれません。
専門の駆除業者に依頼すれば、戻り蜂の対策や巣ができても再度撤去してもらえるなど、アフターフォローも万全です。 しかし、区役所に撤去の依頼をした場合、アフターフォローや保証はないため自分で対処しなければいけません。

職員やボランティアが駆除する場合が多い

区役所に依頼した場合、蜂の巣の駆除・撤去をするのは職員やボランティアです。過去に駆除業者として働いていた人でもない限り、経験がないため作業も手間取りがちです。
蜂の巣をやっとの思いで撤去したものの、多くの蜂を逃してしまうといったことも考えられます。

申請に手間がかかる

区役所に蜂の巣駆除を依頼しても、すぐには対応してもらえません。なぜなら、申請や手続きなどで時間がかかってしまうからです。
大抵の場合、私有地の蜂の巣駆除は行っていません。仮に蜂の巣の駆除や撤去をしてもらえたとしても、申請書類の提出が求められます。書類を提出した後も、そこからいくつもの処理を必要とします。
蜂の巣駆除や撤去の許可がおりればいいのですが、場合によっては駆除の必要がないと判断される恐れもあります。
区役所に蜂の巣の駆除を依頼しても、申請や手続きに時間がかかってしまうため、「今すぐ蜂の巣をなんとかしたい!」といった場合には向いていません。

区役所が無料で蜂の巣駆除を行わない理由とは?

区役所であれば無料で蜂の巣を駆除してもらえると期待していた人も多いのではないでしょうか?
過去には区役所で蜂の巣の駆除を無料で行っていました。しかし、次のような理由で駆除事業から撤退するケースが増えているのです。
・予算確保が難しい
・蜂は益虫であるため
以下で詳しく解説します。

予算確保が難しい

区役所で蜂の巣の駆除を止めてしまった理由の一つは、予算の確保が難しくなったからです。当然ですが、蜂の巣の駆除にはお金がかかります。個人で業者に依頼した場合でも、巣1個あたり1万円〜5万円程度かかります。
これを各地方の役所で無料で行うとなると、多額の予算が必要となるでしょう。それだけの予算を確保するのが難しくなったため、現在は蜂の巣駆除を行っていない場合がほとんどです。

蜂は益虫であるため

「蜂は刺すから危険」と考えている人は多いのではないでしょうか。ですが、実は蜂はイモムシなどの害虫を食べてくれる益虫でもあるのです。 また、ミツバチのように花粉を運ぶことで生態系を維持しているなど、自然にとって重要な役割を担っています。そのため、蜂は益虫という考えから無理に駆除することができなくなりました。

役所で蜂の巣駆除を対応していない時はどうすればいい?

私有地でも蜂の巣駆除をしてくれればいいのですが、ほとんどの場合は自分で対処することになるはずです。そこで、以下では役所で蜂の巣駆除をしてもらえない時の対処法についてご紹介します。

小さい巣の場合

直径15cm未満の小さな巣であれば、自分で駆除することも可能です。蜂の巣を駆除する際は、防護服、殺虫剤、剪定バサミ、巣を入れる袋を準備しましょう。
蜂の巣駆除を行う時間は、蜂が巣に戻っており、動きが鈍くなる夕方から夜にかけてがベストです。周囲が薄暗くなるため、事前に蜂の巣の場所を確認しておく必要があります。

○蜂の巣駆除を行う手順
1.蜂の巣に殺虫剤を吹きかける
2.剪定ばさみで蜂の巣を切り落とす
3.戻り蜂対策として巣のあった場所に殺虫剤をかける
4.袋に蜂の巣を入れる
5.燃えるゴミに出す

小さい巣であれば、上記の方法で駆除できます。ただし、サイズは小さくても蜂の巣には違いありません。しっかりと準備した上で、十分に注意して駆除してください。

大きい巣の場合

直径が15cmを超えるような大きな巣の場合は、素人判断で駆除するのはおすすめできません。特にスズメバチの巣だった場合は、速やかに専門の駆除業者に依頼しましょう。

蜂に刺されたら「痛い」だけではすみません。一歩間違うと「アナフィラキシーショック」を引き起こす恐れがあります。
蜂に刺されると、軽症であれば15分ほどで腫れやかゆみといった症状が現れますが、数日すれば治ります。

しかし、蜂の毒にアレルギーが有る場合、呼吸困難などを引き起こします。さらに重症化すると、血圧低下によるアナフィラキシーショックを起こし、死亡する恐れもあります。
大きい巣を個人で駆除しようとすると、蜂に刺されるリスクが高くなります。最悪な結果を招かないためにも、無理せずにプロの駆除業者に依頼するようにしましょう。

区役所・各自治体の蜂の巣駆除についての案内

蜂の巣駆除の対応は、区役所や各自治体によってさまざまです。
そこで以下では、蜂の巣駆除についてどのような案内をされているかの一例をご紹介します。

東京都新宿区

東京都新宿区では、蜂の巣を駆除しなければ危険と判断されたら、業者に依頼して駆除が行われます。以前まではスズメバチだけを対象にしていましたが、現在はそれ以外の蜂の巣も駆除しています。 事例の詳細はこちらから!
https://www.city.shinjuku.lg.jp/kenkou/eisei03_001058.html

東京都中野区

東京都中野区では、個人宅やマンションなどの所有者が連絡をすることで、スズメバチの巣の駆除を行っています。ただし、次のケースでは駆除の対象外としています。
巣の中に蜂がいない時期の蜂の巣
人が行けない場所にある蜂の巣
スズメバチ以外の巣がある

事例の詳細はこちらから!
https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/475000/d001737.html

東京都港区

東京都港区では、蜂の巣の駆除は行っていません。自分で駆除するか、プロの専門業者に依頼することになります。

事例の詳細はこちらから!
https://www.city.minato.tokyo.jp/seikatsueiseisoudan/kurashi/hati.html

埼玉県さいたま市

埼玉県さいたま市では、次の条件を満たしていれば委託業者が駆除してくれます。
・戸建住宅や敷地内にできた蜂の巣
・集合住宅の専有部分やベランダなどにできた蜂の巣
・住居兼事業所の住居部

ただし、以下の場合は駆除の対象外となります。
・集合住宅の廊下、外壁など共用部分にできた蜂の巣
・住居や生活用として使われていない建物や場所にできた蜂の巣
・どこにあるのか不明、蜂がいない、駆除が難しい場所にある蜂の巣

事例の詳細はこちらから!
https://www.city.saitama.jp/001/008/002/p074819.html

神奈川県横浜市

神奈川県横浜市では、蜂の巣の駆除は行っていません。ですが、相談窓口に相談することで、駆除業者の紹介や駆除に必要な道具の貸出しを行っています。

事例の詳細はこちらから!
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/seikatsu/kokyo/gaichu/hachi.html

まとめ

当記事では今回、区役所で蜂の巣の駆除を行っているかについて解説しました。

各区役所によって
・役所で駆除を行ってくれる
・業者を紹介してもらえる
・駆除の道具を貸し出してくれる
といった対応が一般的です。

大抵の場合、私有地の蜂の巣は自分で対応することが基本となっています。公道や公共施設に限り、役所で対応していることがほとんどです。

役所では蜂の巣駆除の専用窓口が設置されています。蜂の巣を発見したら、まずはお住まいの自治体に相談してみましょう。
小さい巣であれば自分で駆除することも可能です。ですが、大きな巣は危険なので、プロの駆除業者に依頼することをおすすめします。

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