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蜂の巣駆除の補助金制度とは?内容・条件・実施している自治体を紹介します!

飛び回り近づく外的に針を刺してくる虫、蜂が大量に住む蜂の巣。 ミツバチ程度なら可愛いもので、スズメバチなどになれば一転してアナフィラキシーショックによって死に至る危険性のある、早急に駆除しなければならない危険物になります。 そんな蜂の巣の駆除に利用することができる補助金制度について詳しく解説していきます。

目次

・蜂の巣駆除の補助金制度とは
・蜂の巣駆除の補助金制度の種類と内容
 └自治体の業者指定なし
 └自治体の業者指定あり
 └自治体が駆除
・業者指定なしの補助金制度の内容
 └自分で駆除業者を見つける
 └補助金
 └(例)茨城県水戸市
・業者指定ありの補助金制度の内容
 └自治体が駆除業者を指定
 └補助金
 └(例)大分県大分市
 └(例)群馬県前橋市
・自治体が駆除してくれる場合の内容
 └自治体が駆除
 └費用は掛からない
 └(例)宮崎県宮崎市
・補助金制度はすべての自治体が実地していない
・補助金制度を実施しているその他の自治体
 └千葉県印西市
 └千葉県成田市
 └埼玉県入間郡三芳町
 └群馬県渋川市
 └東京都西東京市
 └兵庫県加古川市
・まとめ

蜂の巣駆除の補助金制度とは

刺される事によって流し込まれる「毒」によってアレルギー反応が起こり、ショック死してしまうアナフィラキシーショックの危険性を有したスズメバチ。 この生物の厄介な点は、ただ森の中で静かに暮らしているのではなく、民家の屋根や地面の中に巣を造り人の生活圏でも繁殖する事にあります。

人にとってのいわゆる「害虫」は数多あれど、直接的な死の原因になる虫はそこまでおらず、中でも種としての攻撃性が高くアナフィラキシーショックの危険性も有している蜂およびその巣には、駆除するための補助金制度が用意されています。

補助金制度を実施しているかどうか、どのような内容の制度があるか、業者を利用する際に資金を提供してくれるタイプか自治体が駆除してくれるのかなど、その内容はどの自治体の制度かによって変化します。 そのため、利用する際にはまず自分が住んでいる自治体がどのような制度を取っているか、という部分を調べなければなりません。

蜂の巣駆除の補助金制度の種類と内容

蜂の巣駆除の補助金制度にはいくつかの種類がありますが、大まかに3つに分類する事ができます。蜂の巣駆除の補助金制度の種類は下記の3つになります。

・自治体の業者指定無し
・自治体の業者指定有り
・自治体が駆除を行う

それぞれ詳しく解説していきましょう。

自治体の業者指定なし

自治体が業者を指定しない場合の補助金制度は、自分が選んだ業者に依頼する際に補助金を受けることができます。 基本的な内容に関しては業者を選ぶか否かという点を除き、後述する自治体の業者指定ありの場合と違いは殆どありません。 一般的には限度額5,000円から10,000円の範囲内で、かつ駆除費用の半分の額までを補助金として補填して貰うことができます。
受ける条件として各種必要書類や申請期限などがあるため注意しましょう。

また、後述する他のパターンとは異なり、「駆除後」に申請できるのが特徴です。 勿論自治体によっては駆除前に申請が必要な場合もありますが、業者指定がある場合や自治体が駆除を行う場合は事前申請が前提になるため、駆除後に利用したい場合などは注意しましょう。

自治体の業者指定あり

自治体の業者指名ありの場合は、自治体が指名した業者の中から依頼する業者を選ぶことになります。 基本的な補助金の内容は上記の指定なしのパターンと同じで、大体5,000円から10,000円の範囲内でかつ駆除費用の半額までの金額を補助金として受け取ることができます。 業者を指定されてしまうため一見すると選択肢が狭まるだけで利点が無いようにも思えますが、自治体が業者の候補を用意してくれるため知識が少ない人でも迷わないのと、必要書類などが少なく済むため申請する際の負担が少なくなるという利点があります。

自治体が駆除

自治体が駆除をしてくれるというパターンは厳密には補助金制度というわけではなく、駆除してくれるというサービスのようなものです。 というのも、補助金制度の場合業者を利用する際の費用を補助してくれるというシステムですが、自治体が駆除をしてくれる場合その依頼先は自治体であり、無料で請け負ってくれる地域も存在します。 ただし当然ながら条件も存在しており、例えば蜂の巣と言っても危険性の高いスズメバチの巣でなければ対応していなかったり、借家や集合住宅などには対応していなかったりもします。

業者指定なしの補助金制度の内容

業者指定無しの補助金制度について詳しく解説していきましょう。業者指定ありとの場合は大まかに「業者を見つける必要がある」「申請のための書類が多い」「駆除後に申請が出せる」という3つの点が異なります。 それ以外は基本的に共通した仕組みであるため、意識しなくても大丈夫でしょう。

自分で駆除業者を見つける

指定が無いという事は、当然ですが自分で駆除業者を見つける必要があります。 そのため、ある程度業者選びの知識が無いとどのような業者を選べば良いのかわからず、悪徳業者に引っかかって法外な報酬を請求されてしまう可能性があります。 また、駆除失敗によって禍根(事故の原因)に発展する可能性もあるため、正しい駆除業者を見つけるためには事前にしっかり下調べをしたり、他の業者と相談・回答内容を比較するのが重要です。

補助金

基本的には上記で解説したように、補助金限度額は5,000円から10,000円の間で、補助金制度を管轄する自治体によって上限額は変化します。 そして補助金は駆除費用の半分まで出るため、仮に駆除費用が1万円かかったとして、補助金上限額が1万円だとしても1万円全てを出してくれるわけではなく、半額の5,000円までしかもらえないため、注意しましょう。
また、申請のために必要な書類などが多いというのも特徴と言えます。

(例)茨城県水戸市

【補助対象】
・水戸市内で土地あるいは建物を所有・管理していて、当該の土地・建物内に営巣したスズメバチを駆除を検討している方
・上記に該当し、既に駆除業者によりスズメバチの巣を駆除された方

【対象の蜂の種類】
スズメバチ限定

【補助金額】
補助金限度額は10,000円、駆除費用の1/2まで。

【申請期限】
駆除を完了した日の同年代

【必要な書類】
・スズメバチ等駆除費補助金交付申請書
・スズメバチ等駆除費補助金交付請求書
・スズメバチ営巣概要書
・印鑑(シャチハタネーム不可)
・通帳(表紙と表紙の裏面で口座店名、氏名、フリガナを確認します。)
・領収書(原本)
・写真3枚(営巣場所付近全体画、駆除前、駆除後の確認できる画像)
・委任状(親族以外の方が代理申請する場合)
・相手方登録申請書

【注意点】
・申請者、領収書の氏名、振込先の名義は同じ方の氏名で申請しなければいけない
・会社、法人等で申請される場合は、代表者印と代表者の認印を押印が必要
・氏名と印鑑の字体は同じでなければいけない(旧字体による相違は可)
・郵送による受付はおこなっていない

【申請窓口】
水戸市中央1丁目4番1号 水戸市役所4階 消防本部消防救助課消防救助係

【申請方法】
必要書類一式を「消防本部消防救助課消防救助係」に提出する

業者指定ありの補助金制度の内容

続いて業者指定ありの補助金制度について解説していきましょう。基本的な仕様は業者指定無しの補助金制度と同じですが、違いも勿論あります。 違いとしては「業者の指定がある分、用意する書類が少なく済む」「駆除後に申請ができない場合がある」というものがあります。それぞれ解説していきましょう。

自治体が駆除業者を指定

自治体が指定した駆除業者といっても厳密にこの業者だけと指定されている場合もあれば、○○市の業者というように市内であればどれでも良いという場合もあります。 前者であれば選択肢が事前に用意されていることもあって、どんな業者を選べば良いのかわからないというような方でも迷うこと無く業者を選ぶことができるでしょう。 後者の場合は市にもよりますが選択肢が多くなるため、ある程度比較などを行って自分で見つける必要があります。

業者指定のメリットには「信頼性がある程度保証されている」というものがあります。というのも、業者を指定している場合は市が指定しているということであり、公的機関が指定している以上は悪徳業者ではないだろうという信頼性が保証されます。

補助金

補助金については業者指定無しの場合と代わりありません。基本的には5,000円から10,000円の間で、かつ駆除費用の半分までが支払われます。

(例)大分県大分市

【補助対象】
・活動中のスズメバチの巣であること(引っ越しを行った後の巣や既に死んでいる巣は対象外)
・個人が所有・管理する大分市内の土地や建物に営巣したものであること
・大分市の指定業者に依頼する場合のみ

【対象の蜂の種類】
スズメバチ限定。

【補助金額】
補助金限度額は8,000円、駆除費用の1/2まで。

【必要書類】
・スズメバチ駆除費補助金交付申請兼実績報告書
・スズメバチ営巣概要書(業者作成)
・領収書の写し

【申請窓口】
環境対策課 生活環境担当班(本庁舎4階)

(例)群馬県前橋市

【補助対象】
・日常生活に影響を及ぼす範囲で市内にできたスズメバチの巣が対象。
・個人が所有・管理する市内の土地や建物に営巣したものであること
・本市の自治会

【対象の蜂の種類】
スズメバチ限定。

【補助金額】
指定業者は固定されており、駆除料金も定額である。
そのため、利用者は固定で5000円を負担し、残りの額が補助対象として市が負担する形になる。

【必要書類】
・印鑑

【申請・報告について】
・駆除後業者が申請を行う

自治体が駆除してくれる場合の内容

自治体が駆除を行ってくれるという場合は、基本的に無料で行ってくれるというのが最大の特徴であると言えるでしょう。 というのも、駆除を担当するのは駆除業者ではなく、自治体の職員です。そのため、業者を探す必要もなければ、自治体が用意している業者の中から選ぶ必要もありません。

自治体が駆除

駆除作業を行うのは自治体職員です。プロでは無いため仕事の質自体は専門の駆除業者と比べると見劣りしてしまう事もあるかもしれません。 ただ、流石に一切無知な状態で駆除を行うというような無謀な真似はしていません。 ある程度蜂の巣の駆除経験があるような自治体である事が多いため、作業自体は問題なく完了するでしょう。

費用は掛からない

自治体が駆除してくれる場合の最大のメリットにして特徴、それが費用がかからないという点。基本的に、ハチ駆除はそこまで高い費用が要求されるというわけではありません。 それこそかかっても1万円弱程度で、対象外である集合住宅ではない、普通の戸建住宅に住んでいて1万円も払えないから撤去できないなんて人はそうそう居ないでしょう。 それでも、無料あるいは費用の軽減は魅力的な要素と言えます。

(例)宮崎県宮崎市

【補助対象】
・一般住宅の家屋あるいは垣根等の施設ないし、敷地に営巣しているもの
・営巣場所が不特定多数の市民が通行する公共道路、公園等の境界からおおむね3メートル以内のもの
・施設ないし土地の所有者の同意が得られること

【対象の蜂の種類】
スズメバチ限定

【申請窓口】
地域振興部生活課

補助金制度はすべての自治体が実地しているわけではない

自治体で利用できる制度はその地域によって利用できるもの・できないものがあるように、蜂の巣駆除の補助金制度はすべての自治体が実施しているわけではなく、制度自体が存在しない自治体も多数あります。 とはいえ基本的にスズメバチ被害が頻発するような地域では補助金制度は用意されている事が多く、逆に制度が無い場合はスズメバチ被害があまり無い地域がほとんどです。 蜂の巣を生活圏内に発見したが、補助金制度は利用できない場面では、運が悪かったと諦めるしかありません。
基本的に対象は市単位であるため、自分の住んでいる市には制度が無いから他の自治体の制度を受けようなどの方法は使えません。注意しましょう。

補助金制度を実施しているその他の自治体

それでは最後に補助金制度を実施しているその他の自治体についてご紹介していきましょう。 業者指定無し・有り・自治体が駆除を行うの区別無く取り上げていきます。今回ご紹介していく自治体は以下の6つになります。
・千葉県印西市
・千葉県成田市
・埼玉県入間郡三芳町
・群馬県渋川市
・東京都西東京市
・兵庫県加古川市

千葉県印西市

【補助対象】
・市内に土地建物等を有する方(事業者含む)。

【対象の蜂の種類】
スズメバチ限定。

【補助金額】
補助限度額は50,000円、補助金額は駆除費用の1/2まで。

【必要書類】
スズメバチの巣駆除実施申込書

【申請・報告について】
・印西市役所環境保全課指導係

【その他】
個人での駆除を行いたい場合は防護服の貸出を行っている。

千葉県成田市

【補助対象】
・市を通じて指定業者に依頼した場合のみ補助対象。駆除後の申請については補助対象外。
・市内に土地建物等を有する方(事業者含む)。あるいは建物の所有者・管理者から駆除の承認を得ている方。

【対象の蜂の種類】
スズメバチ限定。

【補助金額】
補助限度額は50,000円、補助金額は駆除費用の1/2まで。

【必要書類】
・印鑑(駆除後業者が申請を行う)

【申請・報告について】
市役所2階 環境衛生課

埼玉県入間郡三芳町

【補助対象】
・市内に土地建物等を有する方(事業者含む)。

【対象の蜂の種類】
・スズメバチ類
・アシナガバチ類
・ミツバチ類

【補助金額】
補助限度額は駆除費用の1/2で最大5,000円まで

【必要書類】
・スズメバチ等の巣の駆除に要した経費についての領収書の写し
・駆除前のスズメバチ等の巣の写真
・駆除完了後のスズメバチ等の巣及び巣のあった場所の写真
・駆除するスズメバチ等の巣の位置図その他、町長が必要と認める書類
・その他、町長が必要と認める書類

【申請・報告について】
環境課/環境対策担当

群馬県渋川市

【補助対象】
・市内に集合住宅以外の土地建物等を有する方(賃貸含む)。
・駆除業者に依頼し駆除した後も可(駆除完了した同年内)

【対象の蜂の種類】
スズメバチ限定。

【補助金額】
補助限度額10,000円、駆除費用の1/2まで。

【必要書類】
・スズメバチの巣の営巣状況(駆除前と駆除後)の写真
・スズメバチの巣駆除費補助金交付申請書(様式第1号)
・領収書(巣の駆除費用のみの明細がわかるもの)
・スズメバチの巣駆除費補助金交付請求書(様式第3号)

【申請・報告について】
環境森林課(本庁舎2階)又は最寄りの行政センター

東京都西東京市

【補助対象】
・市内に共同住宅を含めた土地建物等を有する方、あるいは居住者。
・一般交通に面した土地の所有者あるいは所有者に準ずる者。

【対象の蜂の種類】
スズメバチ限定。

【補助金額】
補助限度額は10,000円、駆除費用の1/2まで。

【必要書類】
・東京市スズメバチ類の巣駆除作業補助金交付申請
・実績報告兼請求書
・領収書

【申請・報告について】
環境保全課(エコプラザ西東京内)

兵庫県加古川市

【補助対象】
・巣の周囲おおむね10メートル以内に、人が立ち入る可能性がある箇所に営巣された活動中のスズメバチの巣(店舗、事務所等の事業の用に供する物件に営巣したものを除く。)の駆除であること。
・市が指定する駆除業者に依頼し、行う駆除であること。
・巣がある建物、土地等を所有し、又は管理・使用している者からの申請であること。

【対象の蜂の種類】
スズメバチ限定。

【補助金額】
補助限度額10,000円、駆除費用の1/2まで。

【必要書類】
・印鑑(駆除後業者が申請を行う)

【申請・報告について】
環境保全課 環境衛生係(新館7階)

まとめ

以上、蜂の巣を駆除する際に利用することができる保険金制度について解説しました。 蜂の巣駆除の補助金制度はすべての自治体で実施しているわけではありませんが、蜂の巣でお悩みの方は一度自治体に確認してみるのがいいでしょう。 また、業者を選ぶ際は市の指定が無い場合、複数の業者の見積もりを比較して正しい見積もりを行っている業者に依頼をすると、悪徳業者に引っかかる心配を減らせます。

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