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【トビムシ駆除】生態や侵入経路から予防方法・駆除方法まで解説!

小さな体で跳び跳ねる「トビムシ」。大量に繁殖してしまい、不快な思いをしたことがある方もいるのではないでしょうか。トビムシに悩まされている方は、予防策や駆除の方法を知っておきましょう。この記事では、トビムシの侵入経路や予防方法、駆除方法について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

目次

・トビムシを駆除したい!
・トビムシの特徴は?
 └トビムシの生態
 └トビムシの発生源
・トビムシの被害
 └作物・植物を食べられる
 └景観が悪くなる
・家の外で発生したトビムシを駆除する方法
 └殺虫剤を大量に撒く
 └市プランターの表面の土を捨てる
・家の中で発生したトビムシを駆除する方法
 └殺虫剤を撒く
 └室内で殺虫剤を使用する際の注意点
・トビムシの発生を予防する方法
 └日当たりの良い場所にプランター・観葉植物を置く
 └侵入経路を塞ぐ
 └衣服にトビムシがついていないか確認
 └不要な段ボールは処分する
 └定期的に薬剤を撒く
・業者に依頼する場合
 └駆除費用の相場
 └業者を選ぶ際のポイント
・まとめ

トビムシを駆除したい!

トビムシは体長2〜3mmと小さいですが、大きく跳び跳ねるのが特徴の不快害虫です。跳び跳ねる不快な姿や、育てている植物への被害が気になる、とても厄介な存在です。トビムシの生態や侵入経路を把握することで、効果的な予防や駆除ができます。まずは、トビムシの生態から確認していきましょう。

トビムシの特徴は?

トビムシは細長いで、体長は2〜3mm程度と目立たない存在です。6節からなる腹部の第4節に、大きな跳躍を可能にする跳躍器があることが特徴です。羽をもたないため飛ぶことができませんが、危険を察知すると筋肉の収縮を利用して跳躍機を弾き出し、バネのように使って使って数十cmまで大きく跳び跳ねます。そのため、一瞬で目の前から姿を消すことも珍しくありません。このとき、レーシングカーのモーターをも上回る、1分間に2万回転を超える回転力を生み出しています。この回転により空気の流れを作り出し、進行方向に対して垂直下向きの力がかかる「マヌグス効果」を起こす、生物界唯一の存在とされています。

トビムシは、日本のどこにでも見られるありふれた昆虫ですが、地球の生物ナンバーワンの回転力という驚くべき特徴をもっています。

トビムシの生態

トビムシは、私たちの身の回りでよく見られる害虫のひとつです。日本全国に分布している昆虫で、土壌や地中、樹皮の下など、さまざまな場所に生息しています。日本の森林土壌の1平方メートルの中には、4万匹以上生息していると言われるほどです。寿命は約2か月から3か月と比較的短いです。

トビムシは雑食性で、主に腐植土や菌類、バクテリア、花粉を好んで食べます。生物の死骸を食べることもあります。

トビムシは、人を咬んだり刺したりする危害を加えることはなく、基本的には無害な存在です。しかし、多く集まって跳び跳ねたり、大量繁殖したりすることから、不快害虫として敬遠されています。

分解において重要な役割を果たしているため、自然界においては益虫として扱われることもあります。また、トビムシは他の生物にとっては餌となるため、「大地のプランクトン」と呼ばれることもあります。

トビムシの発生源

トビムシは湿度の高い場所や水回りで見かけることが多いです。たとえば、お風呂場やキッチン、洗面所などの湿気の多い場所や、排水溝やゴミ箱周辺など、湿気が溜まりやすい場所に発生します。湿度が高い環境では、彼らの餌となる菌類が繁殖しやすいため、トビムシの大量発生が起こりやすい傾向があります。

また、家庭で育てている観葉植物や鉢植えなどにも発生することがあります。餌となる腐植土が存在し、水やりにより湿度が保たれているからです。とくに室内で育てている場合、クモやアリなどの天敵からの襲撃のリスクが低いため、一度侵入されると繁殖が進む可能性があります。

また、朽ちた木材や腐った樹皮もトビムシの好む発生源のひとつです。木製の建材が老朽化すると、そこでトビムシが繁殖する可能性があります。とくに風通しの悪い場所の建材は腐りやすく、トビムシ発生のリスクが高いです。

トビムシの被害

トビムシは人に直接的な危害を加えることはありませんが、トビムシに悩まされている人もいます。トビムシによる被害にはどのようなものがあるのか、確認していきましょう。

作物・植物を食べられる

トビムシは人には無害ですが、農作物や花に食害をもたらすことがあります。とくに観葉植物や家庭菜園は、トビムシが好む環境条件を備えているため、こうした場所では被害を受けやすいです。

景観が悪くなる

トビムシが大量に発生すると、その存在自体が不快感を生じ、さらに景観も損なう可能性があります。大勢のトビムシが集まり、跳ね回る姿は、多くの人にとって不快です。

家の外で発生したトビムシを駆除する方法

トビムシは野菜や花を食べることで被害を与えることもあるため、繁殖する前に早急に駆除することが重要です。家の外でのトビムシ駆除方法を確認していきましょう。

殺虫剤を大量に撒く

トビムシを駆除する方法のひとつとして、殺虫剤の散布が挙げられます。とくにピレスロイド系のエアゾールタイプ殺虫剤が効果的です。

ピレスロイドは、害虫の神経に作用し、麻痺させて死亡させる薬剤です。害虫に対し、微量でも高い効果を発揮します。すぐに効果が出る即効性と、害虫に発生してほしくない場所に散布することで寄り付きにくくする効果もあります。哺乳類や鳥類などの恒温動物は、ピレスロイドをすばやく分解できる能力があるため、人間にとって安全性が高いことも特徴です。

エアゾールタイプの殺虫剤は、スプレー缶に詰められた液体が噴射される構造で、扱いやすいのが特徴です。散布することで微粒子が空中に広がり、1匹ずつ駆除する手間を省き、効率的にトビムシを駆除できます。屋外のような開けた場所では消費量も多くなりますが、アリやムカデなど他の害虫に対しても効果があるため、おすすめです。

プランターの表面の土を捨てる

プランターの表面にはトビムシが潜んでいることがあるため、表面の土を捨てるのも方法のひとつです。とくにペットがいる家庭では、殺虫剤の使用に躊躇するかもしれません。そのような場合には、トビムシが確認されたら繁殖を防ぐためにも、土ごと処分することを検討しましょう。

もし、プランターの表面の土を捨ててもトビムシの発生が減らない場合は、プランター全体の土を入れ替えることも検討してください。プランター内部の土を入れ替えることで、トビムシをより効果的に駆除できます。

家の中で発生したトビムシを駆除する方法

家の中でトビムシを見つけたらしっかりと駆除することが大切です。湿度の高いお風呂場や台所は、トビムシの繁殖に適した環境であり、繁殖してしまうことがあります。ここからは、家の中のトビムシを見つけたときの駆除方法を紹介します。

殺虫剤を撒く

家の中でトビムシが発生した場合も、殺虫剤の利用が有効です。湿度が高いお風呂場や台所は、トビムシの繁殖に好適な環境となり得るため、注意が必要です。

加えて、朽ちた古い建材の存在にも目を配りましょう。そこがトビムシの繁殖場所となっている可能性があります。適切に殺虫剤を散布し、しっかりと駆除しましょう。

室内で殺虫剤を使用する際の注意点

ピレスロイド系の殺虫剤は、哺乳類や鳥類にはほとんど影響を及ぼしませんが、昆虫、爬虫類、両生類、魚類に対しては、命に関わる影響を与える可能性があります。

トビムシを駆除する際には、ペットや水槽内の魚など、殺虫剤の影響を受ける可能性がある生物を安全な場所に移動させることが重要です。

密閉された容器や別室に移動させることで、彼らを確実に保護できます。また、殺虫剤の使用後は、室内の換気を十分に行い、空気を入れ替えることも忘れてはなりません。殺虫剤の成分が残っていた場合、退避させたペットに悪影響を与える可能性があるからです。

使用する殺虫剤に含まれる成分をよく確認して、ピレスロイド系の成分が含まれていないか注意しましょう。

トビムシの発生を予防する方法

トビムシの駆除だけでなく、発生を予防することも重要です。トビムシの発生を防ぐためには、トビムシの生態を考慮して、トビムシが過ごしにくい環境を整えることと、侵入させない対策が求められます。

日当たりの良い場所にプランター・観葉植物を置く

トビムシは乾燥した場所を好まず、湿度の高い環境を好んで繁殖します。そのため、プランターや観葉植物を置く場所は日当たりの良い場所を選びましょう。日光に当たることで土壌が乾燥し、トビムシの発生を抑える効果があります。
また、湿度の高い場所はトビムシが繁殖しやすいため、台所やお風呂などは定期的に換気を行いましょう。

侵入経路を塞ぐ

トビムシは小さな体を利用して、わずかな隙間からでも室内に侵入するため、トビムシが通れるような隙間は塞がなければなりません。

まずは室内の隅々まで、隙間がないかどうかを確認しましょう。窓やドアの隙間、床と壁の接合部、配管や配線の通過部など、トビムシが侵入する可能性のある箇所を注意してチェックします。

隙間を見つけたら、隙間テープや養生テープなどを使用して、侵入経路を塞ぎます。大きな隙間や亀裂がある場合には、パテを使用して修復しましょう。

衣服にトビムシがついていないか確認

トビムシは非常に小さいため、衣服についていても気づかずに室内に持ち帰ることがあります。住居への侵入を防ぐために、帰宅時に衣服についていないか確認することが重要です。

とくに屋外での活動後や自然の中での散策後は、衣服に付着している可能性があるトビムシを払い落とすことで室内への持ち込みを防げるため、外出先や玄関で衣服を払う習慣をつけましょう。

不要な段ボールは処分する

トビムシは湿度が高い環境を好むため、通販で届いた梱包材や段ボールは非常に適した居場所となり得ます。リビングや収納スペースなど、湿度が高くなりがちな場所に段ボールを放置すると、トビムシの発生リスクが上昇します。通販で届いた段ボールは開封後、できるだけ早く処分しましょう。

定期的に薬剤を撒く

定期的に薬剤を使用することで、害虫が近寄りにくくなるバリアを作れます。薬剤はトビムシに対して効果的なものを選び、室内や周辺の侵入経路に散布しましょう。とくに玄関や窓周辺、庭などトビムシが侵入しやすい場所に重点的に薬剤を使用しましょう。

薬剤の散布は、侵入経路を塞ぐ対策と組み合わせることで効果を高められます。隙間テープや養生テープ、パテなどを使用して、トビムシの侵入経路を塞ぐことも忘れずに行いましょう。

業者に依頼する場合

トビムシの駆除が困難な場合や、侵入経路が特定できないときなどは、専門の駆除業者への依頼を検討すると良いでしょう。駆除業者はトビムシに関する深い知識と経験を有しているため、効果的な対策を行って確実に駆除できます。

駆除業者を選ぶ際には、以下のポイントを確認しましょう。

駆除費用の相場

トビムシの駆除費用は、業者や状況によって大きく異なるため、一概に相場を示すことは難しいです。以下、費用に影響を及ぼす要素について説明します。

最初に考慮すべき要素は、トビムシの繁殖状況です。トビムシが大量に繁殖している場合や、広範囲にわたって被害が生じている場合、駆除に要する時間や労力が増すため、費用は高くなります。

次に、駆除業者の営業所から自宅までの距離も考慮に入れるべきです。距離が遠い場合、移動にかかる交通費や時間を考慮して費用が追加されることがあります。

さらに、追加料金についても確認しておきましょう。深夜や早朝などの特定の時間帯に作業を依頼したり、特殊な条件下での駆除が必要だったりする場合、追加料金が発生することがあります。これらの追加料金がホームページで明示されていない場合もありますので、確認が必要です。

以上のように、トビムシ駆除の費用は状況や業者により異なるため、具体的な相場を示すことは困難です。複数の見積もりがあれば、価格やサービス、対応などを総合的に比較し、最適な業者を選ぶことができるため、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。

業者を選ぶ際のポイント

トビムシの駆除業者を選ぶ際には、以下のポイントを押さえることが重要です。

まずは実績が豊富なことです。実績のある業者は、トビムシの駆除において適切な技術や知識を持っている可能性が高くなります。過去の実績や顧客の評判を確認し、信頼性の高い業者を選ぶようにしましょう。

見積書が詳細に書かれていることも重要です。見積書に、料金や作業内容などを詳細に明記している業者を選びましょう。中には、駆除の基本料金の安さだけをアピールし、追加費用は作業後に伝えるなどの、悪質なケースもあるため、注意しなければなりません。無駄なトラブルを避けるために、駆除費用のすべてが詳細に記載されていて、支払金額が明確な業者を選ぶことをおすすめします。不明な点や疑問点があれば遠慮せずに質問することも大事です。

また、保証制度があるかどうかも重視しましょう。信頼できる業者は、駆除後に再びトビムシが発生した場合や、駆除効果が実感できなかった場合に対応してくれます。

慎重に比較し、信頼できる業者と契約することで、確実なトビムシの駆除ができるでしょう。

まとめ

トビムシの駆除には、その生態や侵入経路を理解し、適切な予防方法と駆除方法を実施することが重要です。

まずは日常生活の中でトビムシを意識し、湿度の管理や侵入経路のブロックに努めましょう。それでもなおトビムシの発生が見られた場合は、適切に殺虫剤を使用して駆除します。駆除業者に依頼する場合には、業者の実績や見積もりの詳細、保証の有無などを確認し、信頼できる業者を選ぶことが大切です。

トビムシ駆除に関する正確な情報を理解し、適切な対策を行って、快適な生活環境を保ちましょう。

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