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【ノミ 退治】ノミを見つけた際の対処法から予防策まで一気に解説!

ノミはペットに寄生する外部寄生虫として知られていますが、繁殖力が非常に高く、犬猫などのペットだけでなく人間にも被害を及ぼします。ノミに刺された場合は、強力なかゆみが数日間続き、アレルギー反応が出ることもあります。また、犬や猫を飼っていない人であってもノミによる被害を受ける可能性があります。今回はノミの発生原因や退治方法、予防対策についてご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

・ノミによる被害
 └見た目の不快感
 └吸血によるかゆみ
 └アレルギー症状
 └ノミが持つ菌が体内に侵入
・ノミが発生する原因
 └湿度が高い場所
 └外からの侵入
 └ペット以外からも注意
・ノミが増加しやすい場所
 └物置や車庫
 └家の中の暗く、湿気が溜まりやすい箇所
 └ペットの毛の中
・ノミを見つけた際の対処法
 └駆除剤を使う
 └徹底的な掃除
 └乾燥機やアイロンで駆除
 └ノミの駆除業者に依頼する
・ノミ駆除業者へ依頼する場合
 └相場
 └業者を選ぶポイント
・ノミ被害を抑える、予防対策
 └服装に注意
 └部屋の中で注意するべき箇所
 └ペットにつくノミ対策
・まとめ

ノミによる被害

ノミを見つけた場合、以下のような不快感や症状が現れます。

見た目の不快感

ノミは、人や動物の体温や、呼吸により排出される二酸化炭素に反応して飛んできます。1匹では気づかれにくい存在ですが、繁殖力が強く、大量の卵を産むため、大量発生すると人間やペットに多くのノミが飛んでくることもあります。小さなノミが一斉に生物に向かって飛んでくる様子は、数が多いと見た目にも不快感を覚え、ゾッとするでしょう。

吸血によるかゆみ

ノミは吸血時間が20~25分と比較的長く、寝ているときなどには刺され続けることもあるので、注意が必要です。立っているときは足のひざ下ぐらいまでを咬むのが一般的ですが、寝ている場合に刺されると全身に被害が出る可能性があります。ノミに刺されると赤い斑点が目立って、数日間は強いかゆみが続くことがあります。蚊による虫さされ薬では効果が薄いため、病院でノミ刺されのかゆみに効果のある薬を処方してもらうことがおすすめです。ノミ刺されには、ステロイド軟膏がよく使われます。

アレルギー症状

ノミに咬まれると、ノミの唾液による反応でアレルギー症状が出ることがあります。人間の場合は、強いアレルギー反応で、水泡やかゆみのほかに、 皮膚や粘膜の一部が充血する発赤などの症状が現れることがあります。無理にかいてしまうと、二次感染のリスクもあるので注意しましょう。

ノミが持つ菌が体内に侵入

ノミが保有するバルトネラ菌に直接咬まれたり、バルトネラ菌に感染したペットに咬まれたり引っかかれると、傷口からバルトネラ菌が感染します。これが、いわゆる「猫ひっかき病」と呼ばれるものです。バルトネラ菌は感染してから約2週間ほど潜伏し、その後、傷口が熱を持ち、痛みを伴うような丘疹や膿疱が出現することがあります。さらに、数ヶ月間にわたりリンパ節が腫れることもあるでしょう。

また、ノミにはサナダ虫(瓜実条虫)が潜んでいることもあります。ノミの卵がついた手を口に入れることで、サナダ虫の幼虫が経口感染します。感染しても大抵の場合は無症状で、自身が感染していることに気づかないことが多いです。
しかし、幼児の場合は、下痢や腹痛の症状が現れることもあります。もし感染してしまっても寄生虫駆除剤を使用することで、比較的容易に駆除することが可能です。

ノミが発生する原因

犬や猫を飼っていない人でもノミの被害を受ける可能性はあります。どのような場所にノミが発生しやすいのかを知っておくことは大切です。

湿度が高い場所

ノミは温暖な環境を好みます。気温が18~27℃、湿度が75~85%程度の環境が最適です。そのため、寒い時期の1月から3月には活動が少なくなります。しかし、冬以外の季節では発生しやすく、特に夏の時期である7月から9月には活動が活発になります。

外からの侵入

ノミの発生原因は、ほとんどの場合外部からの侵入です。特に、犬や猫などのペットは散歩などで家と外を出入りすることが多いため、外出時にノミに寄生されるリスクがあります。家の中では、ペットの体表で卵が産まれて畳やカーペットに落ちて孵化し、ほこりなどをエサにして幼虫が増えていきます。ペットを飼っていない人でも、屋外で庭作業や活動をする際に、ノミは人間の体温などを感知し、衣服についてしまうことがあるので注意が必要です。衣服からノミや卵が床に落ち、繁殖するケースもあります。ノミの侵入を防ぐためには、ペットの定期的な予防薬の使用や、室内の清潔な環境づくりが重要です。

ペット以外からも注意

ノミは恒温動物に寄生することが一般的なため、人間や犬猫のペット以外にも寄生し、繁殖する可能性があります。例えば、ネズミやハクビシンが住み着いたり、コウモリが出入りしている郊外の家などでは、これらの害獣がノミの宿主になっていることもあるでしょう。害獣にノミが寄生して、気づきにくい屋根裏や軒下などでノミが増殖することもあります。

また、家の周辺で動物の死骸を見つけた場合にも注意が必要です。宿主を失ったノミは次の宿主を探している可能性があるので、直接触らないようにしましょう。被害を避けるためには、ノミの存在に注意し、適切な予防策を取ることが重要です。

ノミが増加しやすい場所

ノミが人体におよぼす影響や発生しやすい場所がわかったところで、ノミが増加しやすい場所をチェックしてみましょう。

物置や車庫

物置や車庫など、温暖な環境でありながら湿度も高い場所は危険です。物置や車庫には、野良猫や野良犬、ネズミなどに寄生して繁殖したノミが住み着くこともあります。大量発生したノミが家の中に侵入し、被害を及ぼすことも珍しくありません。掃除が難しい場合は、定期的に「くん煙剤」「くん蒸剤」などを利用して、ノミが住み着きにくい環境づくりを心がけましょう。

家の中の暗く、湿気が溜まりやすい箇所

家の中でも暗くて湿気が溜まりやすい場所は、ノミが増加しやすくなるのでチェックが必要です。特に、以下のような場所に注意しましょう。早めにノミを見つけることができれば、増加する前に駆除することも可能です。

・部屋の角
・家具のすき間
・カーペットの裏や毛足の奥
・布団や枕
・布製ソファー、布団、座布団
・畳の合わせ目やくぼみ
・ペットの寝床周辺

ペットの毛の中

一緒に生活しているペットの毛の中にノミが寄生していることも考えられます。散歩などで外に出て寄生される可能性もあるので、常にノミ対策を行わなければなりません。ペットにノミが寄生しているかどうかは以下の方法でわかります。

1.ペット用の目の細かいノミ取り櫛でペットの毛をとかす
2.赤黒色のフケのような塊が出てきたら、濡れたティッシュの上に置く
3.しばらく時間をおき、塊が濡れたティッシュに赤くにじむなら、ノミが吸血した血液を含んだ糞と判断できる

上記のチェックでノミが寄生している判断できた場合は、ペットを病院に連れて行き、正しい処置を行いましょう。薬を投与しない限りノミは吸血し続けます。メスのノミは1匹につき1日あたり10~30個もの卵を産み続け、孵化したら爆発的に繁殖していくので、ペットが血を吸われ過ぎると貧血になってしまう恐れもあります。

ノミを見つけた際の対処法

ノミを見つけたら、産卵するサイクルを止めるためにも早めの対処が必要です。ノミ自体を死滅させることも大切ですが、既に産んでしまった卵への対策を行わなければ、新たなノミが産まれてしまいます。以下でご紹介する方法で徹底的に対処していきましょう。

駆除剤を使う

ノミを駆除するためには、くん煙剤やくん蒸剤などの駆除剤を使用する方法が効果的です。駆除剤は霧状の殺虫成分を部屋全体に拡散させてノミを死滅させます。しかし、駆除剤はノミの卵やサナギには効果はありません。ノミが孵化しやすい1~2週間おきに、正しい方法で繰り返し使用することで効果を発揮します。

駆除剤の効果を最大化するためには、いくつかのポイントに注意する必要があります。

まず、部屋の広さに合った商品を選ぶことが重要です。また、1部屋に1個ずつ駆除剤を設置し、殺虫成分が上手くいきわたるように窓や扉をしっかり閉めましょう。ノミが逃げ込む場所のすみずみまで薬剤が届くように、クローゼットや棚などを開放しておくことも大切です。

駆除剤を使用する際には、様々な注意点があります。ペットや植物は別の部屋に移動させ、家電や寝具、食器などにはカバーをかけましょう。また、火気や電気系統、警報機などには事前準備が必要です。事前準備は駆除剤の製品によって異なるので、使用上の注意をよく読み、適切に対処します。使用後は、ノミの死骸を除去するために掃除や洗濯を行うことを忘れないようにしましょう。

徹底的な掃除

ノミの対処法として、徹底的な掃除が効果的です。掃除機や粘着ローラーを利用することで部屋中のノミの卵をはじめ、成虫のエサになる食べかす、ペットの毛・フケなどを効果的に掃除できます。ノミの卵の表面はなめらかで、拡散しやすい特徴があるので、掃除機やホウキを使って効果的に除去することをおすすめします。特に、フローリングの細い溝は丁寧に掃除しましょう。また、ソファーの下、マットの下など手が届きにくい場所も忘れずに掃除を行うことが重要です。

ノミのサナギの駆除には、粘着ローラーや雑巾を使うのが効果的です。サナギはベタベタしている特徴があるので、粘着ローラーや雑巾を使うとよく取れます。ペットの寝床周辺やラグなどに付着しやすいサナギも念入りに取り除きましょう。

ホコリをかぶってゴミに紛れているサナギも存在するため、家具の下や部屋の隅まで注意深く掃除することが重要です。掃除機や粘着ローラーで駆除したノミやサナギは、密封して処分すると、再び室内に侵入する可能性を減らすことができます。清潔な環境を保つために、定期的な掃除を心がけることが大切です。

乾燥機やアイロンで駆除

衣類、タオル、敷物など布に付着したノミは、60度以上の熱で駆除できるので、洗濯乾燥機やアイロンを利用すると簡単に駆除できます。洗濯する際には、高温設定を選びましょう。卵やサナギが付いている心配がある場合は、事前に漂白剤につけ置きすることをおすすめします。

ただし、衣類を傷めないようにするために、素材や洗濯表示を確認し、適切な洗剤の使用量、洗濯時間、温度を守ることも重要です。その上で、適切な方法で洗濯や乾燥を行うことで、布製品に付着したノミを効果的に駆除することが可能になります。

ノミの駆除業者に依頼する

適切な対処を怠ると、ペットや家族の健康に被害が及ぶことがあります。大量のノミによる刺傷やアレルギーを防ぐため、早めの対応が必要です。自分では手に負えない場合や対処を繰り返しても効果が現れない場合は、ノミの駆除に強い業者に依頼することで解決できます。

ノミ駆除業者へ依頼する場合

ノミ駆除業者へ依頼するケースになっても慌てないように、日頃から近所で評判の良い駆除業者を事前に調べておきましょう。費用についても確認しておくことで、緊急時に素早く行動することができます。

相場

ノミ駆除の費用は、早期に専門業者に依頼すれば2万円台から対応可能なこともありますが、一般的には2~6万円程度が目安となります。被害の規模や駆除作業の内容によっては1~4万円で済む場合もありますし、反対に14万円以上かかることもあります。

早期に対処することが被害拡大を抑える重要なポイントとなるので、被害状況を見極めて適切な費用帯の専門業者を探すことが大切です。また、概算案内や無料見積りの際に、作業時間やオプションについても問い合わせましょう。

家具の移動やカバーの設置など、自分で対応できる部分は積極的に行うことで費用を抑えられるケースもあります。

業者を選ぶポイント

夜間や夏の繁忙期などは、追加料金が発生するケースがあります。ノミが増加する前や昼などの余裕があるうちに依頼することが重要です。また、価格だけでなく、以下のようなポイントにも注意して、いくつかの業者を比較検討しましょう。

・見積りや現地調査は無料か
・見積り後に追加料金が発生するケースはあるか
・施工内容、サービス内容、アフター保証などの説明を明確にしてくれるか

ノミ被害を抑える、予防対策

ノミの被害を最小限に抑えたい場合は、日頃の予防対策がカギとなります。以下のような対策を行っておきましょう。

服装に注意

ノミは衣服から露出している手や足を中心に全身を刺します。ノミを見つけた場合は、駆除できるまで刺されにくいような長袖・長ズボンなどの服装を心がけることも大切です。ノミのエサになりやすいペットの毛やフケ、食べかすなどが衣服に付いていると、ノミの繁殖を促してしまうこともあります。衣服をはじめ、布団やソファーなどのカバーなどは頻繁に洗濯し、ラグやカーペットなどは先にご紹介した対処方法で徹底的に手入れしましょう。

部屋の中で注意すべき箇所

ノミが好む温暖で湿度が高い場所は、特に注意が必要です。また、ノミが好むホコリも徹底的に排除しましょう。ホコリや湿気が少ない環境を作ることで、万が一ノミが紛れ込んだとしても繁殖を最小限にできます。ホコリや湿気がたまりやすい場所は家具の配置を変えたりして、掃除しやすく風通しの良い空間になるようにしましょう。除湿機サーキュレーターを設置するのも効果的です。

ペットにつくノミ対策

ペットは常にノミに狙われているので、散歩などで少しでも外に出るのであれば定期的な薬剤の使用が欠かせません。ただし、ノミの駆除や予防薬の持続期間は、製品によって異なります。続けやすいタイプを購入し、ペットをノミから守りましょう。ただし、ノミはペットの頭や耳へ逃げ込むこともあり、完全に駆除しきれないケースもあります。ペットにノミが寄生した場合は、市販品よりも効果が高い駆除・予防薬を処方してくれる動物病院を受診したほうが良いでしょう。

まとめ

ノミは、犬や猫などのペットを飼っている人が悩まされるものというイメージがありますが、実際にはペットを飼っていない人でもノミの被害を受けることはあります。今回は、ノミの発生原因、退治方法、予防対策について解説したので、ぜひ参考にしてください。

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