ドアが開かない原因とは？

ある日突然ドアが開かないなんてことになったら驚いてしまいます。そんなドアが開かなくなる原因には次のようなことが考えられます。

原因①：ドアノブの故障

ドアには、側面部分から突き出たかんぬきのような「ラッチ」と呼ばれる部分があります。ドアの開け閉めができるのは、このラッチがあるから。ドアノブをまわしたり、レバーを下げたりすると、ラッチが連動して引っ込むことで、ドアを開けることができます。しかしこのラッチが経年劣化によって消耗して故障してしまうと、ドアが開かなくなることがあります。

原因②：ノブやレバーの破損

ドアノブやレバーが破損してしまい、それが原因でドアが開かなくなることも考えられます。ドアノブやドアレバーに強い力がかかったときなどに破損してしまい、ラッチと連動して動かなくなるのです。

原因③：鍵の故障

ドアノブやレバーではなく、鍵部分が故障してドアが開かなくなることもあります。鍵穴に鍵が差さらなくなったり、鍵をまわせなくなったりすることが起きて、そのままドアが開かない状態に陥ることがあります。

原因④：ドア枠・家のゆがみ

ドア枠そのものや家全体がゆがんでしまうと、ドアがうまく開かなくなることがあります。地震や地盤沈下をきっかけに家全体にわずかなゆがみが生じてしまい、それによってドアがスムーズに開け閉めできなくなることがあるのです。また築年数の古い物件は、ドア枠がゆがむこともあります。

ドアノブが壊れている場合の対処方法

ドアが壊れてドアノブが回らないと気がづいたときにはどんな風に対処すればいいでしょうか。もし、ドアノブが開かずに内部に閉じ込められてしまったとして無理にドアノブを開けようとすると、ドアノブを壊すことになってしまいます。それにドアを蹴破って開けることはできるだけ避けたいものです。そんなときはまずは次の方法を試してみましょう。

対処方法①：カードや針金でラッチを引っ込める

ラッチがドアの側面に突き出ているときは、ドアは閉まった状態になります。それがドアノブやドアレバーと連動して、ラッチが引っ込められると、ドアを開けられるようになります。つまりドアノブが壊れてしまいドアが開かない状態は、ラッチが突き出たままになっているということ。なんらかの原因で、ドアノブやレバーと連動してラッチが動かない状態にあると考えられます。
そこで、ドアのすき間にカードや厚紙、針金などを差し込み、ラッチの斜めになっている部分に沿って押してみましょう。ラッチがうまく引っ込んだら、その状態でドアノブを動かして、ドアの扉を開けてみてください。

対処方法②：ビニール紐でラッチを引っ込める

ドアの隙間からカードなどを差し込めない場合や、ドアの形状が複雑な場合は、ドアの室内側と室外側に1人ずつが立ち、ビニール紐を使ってラッチを引っ込める方法があります。ビニール紐を室内側と室外側に通し、それぞれが紐を持ってドアの上まで引き上げていきます。そしてビニール紐がラッチに引っかかるはずなので、ラッチに当たったら、ラッチの斜めになっている部分の方から紐をさらに引っ張るようにして、ラッチをうまく引っ込めるようにします。

ドアノブを自分で交換する方法とは？

ドアが開かなくなる原因

上記の対処法で、一時的にドアが開いた場合でも同じことが再び起こる可能性が高いです。ドアノブを新しいものに替えておくと安心できるでしょう。

方法①：ドアノブのサイズを測り、新しいドアノブを用意する

交換する新しいドアノブを購入するとき、現在のドアに合ったドアノブを選ぶために、下記のサイズを測っておく必要があります。
・ドアの厚み
・バックセット（ドアの端からドアノブの中心までの長さ）
・フロントプレートの幅と長さ（フロントプレートはドアの側面にある金属板のこと）
・ビスピッチ（フロントプレートの上下2か所についているビスとビスまでの長さ）
これらのサイズを確認し、それに合ったドアノブを購入しましょう。

方法②：室内側のドアノブのパーツをはずす

ドアノブを交換するときは、まず室内側のドアノブのパーツの取りはずしから行います。ドアノブの根本や側面にあるネジをドライバーでゆるめてはずします。ドアノブの台座カバー、台座を取りはずします。

方法③：室外側のドアノブのパーツをはずす

次に室外側も同様に、ドアノブの台座カバー、台座をとりはずします。

方法④：フロントプレートをはずす

フロントプレートのネジをゆるめて、フロントプレートとラッチケースをはずします。これで現在のドアノブがすべて取れることになります。

方法⑤：室外側のドアノブのパーツをはずす

新しいドアノブを②～④と逆の手順で取り付けていきます。最後に、ドアを開けたままの状態でドアノブをまわしてラッチが突き出たり引っ込んだりするか確認して、問題なければ完了です。

ドアノブが壊れた場合は業者に依頼するのがおすすめ

ドアノブが開かなくなり壊れたとき、ここでご紹介した方法で新しいドアノブに交換ができます。でも自分で行うのに自信がない方や、新しいドアノブをどうやって選べばいいかわからない方は業者に依頼することを考えてみましょう。依頼には費用がかかりますがさまざまなメリットがあるものです。

メリット①：専門知識を持ったプロが修理してくれる

ドアノブは誰もが毎日何気なく使っているものですが、その構造まで把握している方は少ないもの。その点、鍵修理などの専門家は専門知識と修理の豊富な経験を持っているもの。自分で交換して、ドアノブを壊してしまったりドア自体を傷つけてしまったりしたら大変です。その点、業者に依頼すればスムーズに短時間で交換してくれます。

メリット②：新しいドアノブを探す必要がない

ドアノブを交換するためには、新しいドアノブを用意しなければなりません。細かいパーツのサイズを測って、ドアにぴったり合うものを選ばなければならず、慣れていない方にとっては時間と手間のかかるものと感じられるかもしれません。でも業者に依頼すれば、ドアにピッタリ合うドアノブをすぐに手配してくれるため、時間がかからず簡単です。

メリット③：防犯性など機能面でのアドバイスももらえる

玄関のドアノブなどは、特に家と家族を守る大切な存在です。もしドアノブの交換にあわせて、「より防犯性の高いものを選びたい」などと考えているときは、業者に相談するといいでしょう。希望する機能と予算にあった最適なものを提案してもらえたり、アドバイスしてもらえたりするでしょう。

ドアノブの修理を業者に依頼した際の費用相場

ドアノブの修理を業者に依頼した場合、かかる費用は1万円ほど。ドアノブの交換なら1万円から数万円程度が相場です。交換するドアノブ自体の部品代が高いものは、業者に支払う費用もやや高くなります。また、業者の地域から遠く離れた場所や、早朝・深夜の依頼であれば、費用が高くなることも考えられます。

ドアが開かなくなることに気づくポイント

ドアが開かなくなることが事前にわかれば前もってドアノブを交換するなど対処できます。ドアが開かなくなる前兆にはいくつかの特徴がありますので、それらに気づいたときは早めにドアノブの交換や業者に相談することをおすすめします。

ポイント①：ドアノブがスムーズに動かない

ドアノブがまわしにくい、レバーが動きにくいなど、スムーズにいかないときは黄色信号、ラッチがうまく作動していないことが考えられます。

ポイント②：ドアを開閉すると異音がする

ドアを開けたり閉めたりするとき、いつもとは異なる音がするときも注意が必要です。ラッチなどドアノブのパーツになんらかの不具合が起きている可能性があります。

ポイント③：鍵がまわりにくい

ドアノブの鍵がまわりにくいときは、鍵自体が壊れかかっていることが考えられます。

ドアノブが開かないときは応急処置を

ドアノブが開かなくなったら驚いて焦ってしまうものですが、ここでご紹介したような対処法があります。まずはその方法でドアを開けてみましょう。さらに、今後の対応として、ドアノブを早めに交換することをおすすめします。