マンション・分譲マンションの鍵を紛失した際に行うべきこと

失くし物・落とし物は、誰でもするもの。でも家の鍵を紛失してしまったら、慌ててしまうでしょう。しかも、マンションや分譲マンションに住んでいる方が、自宅の鍵を紛失したら、同じマンションに住む方に影響が出てしまうことにあります。マンションの鍵を紛失したら、どのように対処すればいいでしょうか。

行うこと①：思い当たる場所を探す

まず、鍵が入っている可能性のあるカバンや衣類のポケットを詳細にチェックします。思わぬ場所にあることも珍しくありません。また、最後に鍵を使用した場所やその日に訪れた場所を思い出し、そこを起点に捜索を始めることが重要です。

行うこと②：警察に遺失届を出す

マンションの鍵を紛失した時は、すぐに警察に遺失届を提出しましょう。これにより鍵の不正使用を防ぐとともに、もし鍵が見つかった場合には速やかに連絡がもらえます。遺失届には個人情報と失くした鍵の詳細を記入し、受け取る受領証は将来的に重要になることもあるので、大切に保管してください。

行うこと③：管理会社に連絡する

次に、すぐに管理会社に連絡することが重要です。これにより、迅速に鍵の交換やセキュリティの強化が行われ、安全が確保されます。また、交換やセキュリティ対策にかかる費用についても、管理会社との相談を忘れずに。

マンションの鍵を交換する手順

鍵には、数字やアルファベットなどの文字でできた「鍵番号」が刻印されています。この鍵番号は、その鍵の形状などを示す番号のこと。鍵番号から、持ち主の住所がわかるようなことはありません。しかし、マンションの鍵を紛失したら、それを拾った人が悪用することも考えられます。自宅で安心して生活するためには、鍵を交換しておくといいでしょう。

手順①：管理会社に確認する

マンションの管理会社に、自宅の鍵を交換する旨を伝えましょう。マンションや管理会社によって、指定する鍵業者に対応してもらえる場合があります。ただマンションの自宅の鍵は、規定によって自分の好きな鍵の種類に変更できない場合もあります。また賃貸マンションの場合は、その物件を所有する人が鍵を交換するかどうか決められるもの。大家さんや管理会社に相談して、鍵を交換できるか相談しましょう。

手順②：鍵業者に連絡し見積もりをとる

管理会社などに確認して、鍵の交換ができるとわかったら、次は鍵業者に連絡することとなります。鍵業者が指定されていない場合は、鍵の交換や修理を行っている専門の業者を探しましょう。その際、鍵業者は明瞭な料金設定や、丁寧な対応を行っている会社かどうかチェックするといいでしょう。なかには、粗雑な対応で鍵交換を行い、高額の料金を請求してくるような業者がいます。鍵の交換にいくらかかるのか事前に確認し、その料金と内容に納得してから、依頼するようにしましょう。

手順③：鍵業者に依頼する

信頼できる鍵業者が見つかり、鍵交換にかかる費用が明らかになり、その金額に納得したら、鍵交換を依頼しましょう。鍵交換にかかる時間は、鍵の種類やタイプによって異なりますが、シンプルなタイプなら数十分程度。長くても1時間程度で終了します。鍵の交換に立ち会い、自分でも新しい鍵に交換されたことを確認しておくと安心できるでしょう。

マンションの鍵を紛失した際の鍵交換にかかる費用相場

マンションの鍵の紛失で、交換にかかる費用はどのくらいでしょうか。鍵交換の費用の内訳は、新しい鍵の部品代金と人件費になります。交換する鍵のタイプにより、費用は高くなったり、低く抑えられたりします。各住戸の鍵の交換なら、おおよそ1万円から1.5万円ほど。より複雑で防犯性の高いディンプルキーは、やや高めで1.5万円から2.5万円ほどが相場です。

オートロックマンションでは入居者全員の鍵を交換する場合も

マンションのエントランスがオートロックになっていて、その鍵を紛失した場合は、少し話が違います。マンションのエントランスは共有部分にあたり、オートロックの鍵はマンションの所有者全員が持っているもの。だから、一人が鍵を紛失したからといって、簡単に鍵を交換することはできません。しかし、鍵の紛失はマンションのセキュリティの問題にもつながりかねないため、マンションの住人や管理会社が鍵を交換するか協議することになります。

マンションの鍵紛失は保険で対応できる場合もある

鍵の紛失時は、まず火災保険の保障範囲をチェックし、保険会社の提供する鍵交換サービスが適用されるか問い合わせることが重要です。保険契約によっては、特定の鍵開け業者と提携していることがあり、そのサービスを無料または割引価格で利用できる可能性があります。詳しいサービス内容や利用条件は、保険契約書で確認することをお勧めします。また、マンションの住民サポートとして、鍵開けサービスが提供されるケースもあるため、管理会社にも問い合わせてみると良いでしょう。

保険会社	サービス内容
三井住友海上	カギあけQQサービス（専門の事業者を手配）
東京海上日動	緊急時助かるアシスト（緊急開錠を実施）
損保ジャパン	すまいとくらしのアシスタントダイヤル（応急処置費用無料）
あいおいニッセイ同和損保	すまいの現場急行サービス（一時的な応急修理費用無料）
ソニー損保	住まいの緊急かけつけサービス（緊急開錠を実施）
AIG損保	住まいのかけつけサービス（緊急開錠を実施）

悪徳サービス業者に注意！

紛失した鍵の対応で専門家を探す際、高額な料金を請求する業者や不要なサービスを勧める不誠実な業者に出会うリスクがあります。このようなトラブルを避けるためには、事前に業者に関する情報をしっかりと調査し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

実際にあったケースを紹介

実際に遭遇しやすいトラブル事例には以下のようなものがあります。

・見積もりと異なり、「特殊な鍵」との理由で高額請求されるケース
・予想を超える高額なキャンセル料を要求されること
・深夜の作業に関して、割増料金の説明が事前になされない場合

依頼する前に「口コミ」をチェックして、悪徳業者を回避しよう

マンションの鍵紛失時、業者選びの前に口コミをチェックすることが大切です。これにより、業者の対応や信頼性を確認し、悪徳業者を避けることが可能になります。ただし、広告費によるランキング操作や偽の口コミには注意が必要です。信頼できる業者を選ぶために、口コミの真偽を慎重に判断しましょう。

マンションの鍵を紛失しないための予防策

マンションの鍵を紛失してしまった、そんな経験は2度としたくないはずです。そのため以下のような予防策を行いましょう。

予防策①：保管場所を決める

鍵をなくさないためには、必ず鍵の保管場所を決めるといいでしょう。自宅には鍵を置く場所をつくり、外出するときにはバッグのどこに鍵を入れるか決めて、毎回必ずそこに保管するようにしましょう。

予防策②：キーホルダー・キーケースを使う

鍵は小さいためすぐに紛失しやすいものです。対策として大きめのキーホルダーやキーケースをつけると落としたときに気づきやすくなるのでおすすめです。

予防策③：スマートタグをつける

GPS機能を使ってその場所がわかるのが、スマートタグです。これを鍵につけておけば、万が一鍵を紛失してもどこにあるのかわかり、見つけやすくなります。

予防策④：スペアキーをつくる

もしものときに備えてスペアキーをつくっておくと安心できるでしょう。スペアキーを家族や信頼できる知人に預けておけば、紛失した場合でもそのスペアキーで家に入ることができます。

マンションのオートロックの鍵を紛失した場合によくある質問トラブル

マンションのオートロック鍵を紛失した際に生じがちな疑問やトラブルについて、よくある質問をまとめました。鍵の交換や開け、複製の可否など、具体的な疑問に答えていきます。

オートロックの鍵の交換、鍵開けは個人でも依頼できるの？

マンションのオートロック鍵に関する対応は、管理会社やオーナーからの依頼が必要です。エントランスの鍵は共有スペースに該当するため、個人の入居者からの直接の依頼には応じられません。オートロックの開錠が必要な場合は、オーナーや管理会社へ連絡するか、エントランス専用の開錠方法を試してみてください。

オートロックも開けられる鍵に交換してもらうことはできるの？

オートロックマンションの鍵紛失時、自室とエントランスを1本の鍵で開けられるようにする交換が可能です。この交換には、オートロックと自室用のシリンダーを連動させる必要があり、鍵屋を通じて実施できます。ただし、この作業には大家さんや管理会社の協力が不可欠であり、自室の鍵交換許可が事前に必要です。

オートロックの鍵を紛失したので予備から複製しておくことはできるの？

予備の鍵から複製が可能です。この場合、大家さんや管理会社に連絡して、メーカーの純正キーを注文するのが最適です。非純正の合鍵を使用すると、オートロックのシリンダーに故障を引き起こすリスクがありますので、純正キーの注文をお勧めします。

オートロックを通った場所にある自室の鍵開けは対応してもらえるの？

鍵屋は、オートロックを通過し自室にアクセスできる場合に限り、鍵開けサービスを提供できます。共有部分のオートロック鍵には対応不可ですが、自室のドア鍵なら開錠可能です。自室専用の鍵作成も鍵穴からの作成により対応しますが、この方法で作成された鍵はオートロックには使用できません。

マンションの鍵を紛失したら管理会社に相談を

マンションの鍵を紛失したら、管理会社に連絡してどのように対応するべきか相談するのが一番です。また鍵を再びなくすことがないように、普段から紛失しないような予防策を意識しておくことも大切です。